日本のミステリ

『帝都衛星軌道』(☆2.8) 著者:島田荘司

息子が誘拐された。犯人は身代金の受け渡し場所に山手線車内を指定してきた。事件の裏に潜む衝撃の真実とは…。表題作を含む2作を収めた緊迫感あふれる傑作ミステリ決定版。 Yahoo紹介 今、島田荘司が書きたいものを書いたとしたらこういう小説なんだろうと…

『暗いところで待ち合わせ』(☆4.5) 著者:乙一

視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため…

『カンニング少女』(☆4.5) 著者:黒田研二

都立K高校三年四組、天童玲美。入試を四ヵ月後に控えた十月、彼女はなんとしてでも最難関私大・馳田学院に合格しなければならなくなった。不慮の事故で亡くなった姉、芙美子の死の真相を探るためだ。玲美が頼ったのは、クラスメイトで成績トップの超優等生、…

『クレイジー・クレーマー』(☆4.0) 著者:黒田研二

大型スーパー"デイリータウン"のマネージャー袖山剛史は、クレーマー・岬圭祐、万引き常習犯・マンビーという二人の"悪魔"に悩まされていた。ある日岬が、クマ型ペットロボット「テディ・バディ」のケンタを診てほしいと現れた。治療法を教えて切り抜けたの…

『夏と花火と私の死体』(☆4.7) 著者:乙一

九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく―。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?死体をどこへ隠せばい…

『三月は深き紅の淵を』(☆4.4) 著者:恩田陸

鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、十年以上探しても見つからない稀覯本『三月は深き紅の淵を』の話。たった一人にたった一晩だけ…

『クリスマス・テロル Invisible×inventor』(☆2.0) 著者:佐藤友哉

そこで出会った青年から冬子はある男の「監視」を依頼される。密室状態の岬の小屋に完璧にひきこもり、ノートパソコンに向かって黙々と作業をつづける男。その男の「監視」をひたすら続ける冬子。双眼鏡越しの「見る」×「見られる」関係が逆転するとき、一瞬…

『水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪』(☆3.8) 著者:佐藤友哉

お祭り騒ぎは、もうお終い。今回は愛をめぐる三つの物語だ。暗澹たる日々に埋もれた無様な青年。悪意から逃れられない少女を護り続ける少 年。密室状況の屋敷の中で繰り広げられる、贖罪を含んだ惨殺劇。それらは歪んでいて、壊れていて、間違っている。でも…

『失はれる物語』(☆4.8) 著者:乙一

きみの音楽が独房にいる私の唯一の窓、透きとおった水のような6篇の物語。ブロードバンド映画「手を握る泥棒の物語」原作、書き下ろし短篇「マリアの指」同時収録。 Yahoo紹介 読み終わって気付いたのですが、「マリアの指」以外は単行本収録済の作品を集め…

『ターン』(☆3.0) 著者:北村薫

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通り の家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一…

『ZOO』(☆3.8) 著者:乙一

いま最も注目される若手ナンバーワン、乙一の魅力爆発の短編集。毎日届く恋人の腐乱死体の写真。彼女を殺したのは誰か?「犯人探し」に奔走する男を描く表題作他、書き下ろし新作を含む10編収録。 Yahoo紹介 いままで読んだ(といっても2冊だけですが)乙一…

『日美子の唱歌(ソング)殺人』(☆2.4) 著者:斎藤栄

鎌倉の有名デパートの店長の娘から、自分の父親が誰かに尾行されてノイローゼ気味で困っている、との相談を受けた日美子。彼女のタロット占いの結果は凶―。 果たして小学唱歌の名曲「夏は来ぬ」の歌詞をなぞるような連続殺人が発生する…。タロット日美子傑作…

『今日を忘れた明日の僕へ』(☆3.2) 著者:黒田研二

あの嵐の夜、僕は事故にあったらしい。それ以来記憶を蓄積できないからだになってしまった。僕は失われてゆく記憶を少しでも補うために、退院以来、かかさず日記をつけてきたのだ、と妻は説明してくれた。さらに事故に遭ってから半年のあいだに、いちばんの…

『GOTH』(☆4.4) 著者:乙一

森野が拾ってきたのは、連続殺人鬼の日記だった。学校の図書館で僕らは、次の土曜日の午後、まだ発見されていない被害者の死体を見物にいくことを決めた。話題騒然の若き天才乙一の初の単行本! Yahoo紹介 GOTH-カバー裏の文章によると、人間を処刑する…

『心のなかの冷たい何か』(☆4.0) 著者:若竹七海

失業中のわたしこと若竹七海が旅先で知り合った一ノ瀬妙子。強烈な印象を残した彼女は、不意に電話をよこしてクリスマス・イヴの約束を取りつけたかと思うと、間もなく自殺を図り、植物状態になっているという。悲報に接した折も折、当の妙子から鬼気迫る『…

『エナメルを塗った魂の比重~鏡稜子ときせかえ密室~』(☆3.4) 著者:佐藤友哉

青春は美しくない。私の場合もそうだった。二年B組に現れた転校生。校内で発生した密室。それらを起点として動き出す、不可解な連中。 コスプレを通じて自己変革する少女。 ぐちゃぐちゃに虐められる少女。 人間しか食べられない少女。 ドッペルゲンガーに襲…

『過ぎ行く風はみどり色』(☆4.0) 著者:倉知淳

亡き妻に謝罪したい―引退した不動産業者・方城兵馬の願いを叶えるため、長男の直嗣が連れてきたのは霊媒だった。インチキを暴こうとする超 常現象の研究者までが方城家を訪れ騒然とする中、密室状況下で兵馬が撲殺される。霊媒は悪霊の仕業と主張、かくて行…

『スキップ』(☆3.6) 著者:北村薫

昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。それは九月、大雨で運動会の後半が中止になった夕方、わたし は家の八畳間で一人、レコードをかけ目を閉じた。目覚めたのは桜木真理子42歳。夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。わた…

『平家伝説殺人事件』(☆3.0) 著者:内田康夫

高知行きのフェリーから転落死した男には巨額の保険金がかけられていた。2年後、東京のマンションで男が奇怪な自殺をとげる。一見無関係な二つの事件だ が、探偵・浅見光彦は、友人のフェリーの航海士に、死んだ二人の男が2年前の事故の折に同船していたと…

『石ノ目』(☆4.4)  著者:乙一

ある夏休みに私は、友人とあの山に登ることにした。私が幼い頃、あの山に一人入って消息を絶った母親の遺体を探すためだ。山には古い言い伝 えがあった。曰く「石ノ目様にあったら、目を見てはいけない。見ると石になってしまう」と。そして、私たちは遭難し…

『予告探偵 西郷家の謎』(☆2.2) 著者:太田忠司

大戦の傷跡をまだ深く残しつつも、人々が希望を胸に復興をとげてゆく時代―一九五〇年の十二月。それは三百年以上続く由緒ある旧家、西郷家 に届いた一通の手紙から始まった。便箋に書かれた"すべての事件の謎は我が解く"の一文。その意味する「謎」とは? 壮…

『天城一の密室犯罪学教程』(☆2.6) 著者:天城一

「幻の探偵作家」の初作品集。理論と実践で提示する"本格推理の真髄"がここにある!摩耶正シリーズ全短編収録。 Yahoo紹介 著者の略歴やいろんな評を見る限り、この本を刊行する事自体に意義があったのであろう事は間違いないのでしょう。 ただ、僕の場合天城…

『Q&A』(☆2.8) 著者:恩田陸

2002年2月11日午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設において重大死傷事故発生。死者69名、負傷者116名。未だ事故原因を特定できず―。質問と答え(Q&A)だけで物語が進行する、リアルでシリアスなドラマ。謎が謎を呼ぶ"恩田陸ワールド"の真骨頂。 Yahoo紹介 『…

『黒死館殺人事件』(☆測定不能) 著者:小栗虫太郎

本作はゲーテの『ファウスト』に多大な影響を受けたという。基本的な筋は、前作『聖アレキセイ寺院の惨劇』を解決した名探偵・法水麟太郎(のりみずりんたろう)が、「ボスフォラス以東に唯一つしかない…豪壮を極めたケルト・ルネサンス様式の城館(シャトウ…

『殺しの双曲線』(☆4.0) 著者:西村京太郎

都内で起きる連続強盗事件。東北の雪に閉ざされたホテルに無料で招待された6人の若い男女。強盗事件は双子の犯行とわかっていながら、兄弟 どちらが実行犯か、警察は立証できない。一方、陸の孤島と化したホテルでは密室殺人事件が起きる。そして再び…。あざ…

『猫丸先輩の推測』(☆3.8) 著者:倉知淳

『家火災、至急連絡されたし。』夜な夜な届く不審な電報、花見の場所取りをする新入社員を次々襲う誘惑と試練、行方知れずの迷い猫…。平和 だった毎日を突然かき乱す小さな「大事件」を、神出鬼没&ほのぼの系の名探偵・猫丸先輩が鋭い推理でずばり解決!これ…

『ラインの虜囚』(☆4.2) 著者:田中芳樹

一八三〇年、冬、パリからライン河へ謎と冒険の旅がはじまる。旅の仲間は四人、カナダから来た少女コリンヌ、酔いどれ剣士モントラシェ、カリブの海賊王ラフィット、若き自称天才作家アレク。奇怪な塔に幽閉された仮面の男は死んだはずのナポレオンなのか?謎…

『鬼神伝 神の巻』(☆4.0) 著者:高田崇史

現代に戻った天童純が、今まで自分の身に起こったことが全部夢だったのではないかと疑い始めたころ、純は六道珍皇寺に現れた小野篁によって 平安時代に呼び戻され、再び鬼神たちとともに貴族との戦いに加わることになった。一方貴族は、鬼神たちを封じ込める…

『鬼神伝 鬼の巻』(☆4.2) 著者:高田崇史

京都の中学に転校してきて三ヵ月、天童純に友だちはいない。純の胸には生まれた時から赤紫色のふしぎな形をしたあざがあった。ある日、いじ めっ子に追いかけられるうち、純は東山の麓ふかくに建つ古びた寺に迷い込み、密教僧・源雲によって時空を超え平安の…

『ユージニア』(☆4.6) 著者:恩田陸

あの夏、丸窓の屋敷で催された米寿の祝い。運び込まれたジュースを飲み、17人が死んだ。現場に残された謎の詩、「ユージニア」。唯一生き 残った、盲目の美少女。緊迫感溢れる、極上のサスペンスミステリー!街を悪夢で覆った、名家の大量毒殺事件。数十年を…