洋画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』(2019 インド) 監督:カビール:カーン

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パキスタンに住む、幼い頃から声が出せない障害を持つ女の子シャヒーダー。お母さんと一緒にインドのイスラム寺院に願掛けに行くが、帰り道で一人インドに取り残されてしまう。そんなシャヒーダーが出会ったのは、ヒンドゥー教の熱烈な信者パワン。ひょんなことから彼女がパキスタンイスラム教徒と分かる。歴史、宗教、経済など様々な部分で激しく対立するインドとパキスタン。無事に母親の元に送り届けることができるのか…?
去年見たくて見れなかった、今年最初の映画。もう大好き、去年見てたらベスト級。迷子を家に届けるというシンプルな物語の中に、印パにおける政治や経済、宗教の違いといった現実に横たわる問題を盛り込む。それでも決して暗くならないのはインド映画のおおらかな空気、ミュージカルシーンにおけるストレートな歌詞とメロディ、ときに大袈裟な演出が素晴らしくマッチしているから。サルマーン・カーン演じる愛すべきバカ正直のパワンも素敵だけど、何よりシャヒーダーの愛くるしい表情の数々台詞が無い中で表情と仕草だけで全て語っちゃう。ほんとに素敵な映画。