2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『ロンドン園遊会(ガーデンパーティー)殺人事件(上下巻)』 (☆3.3)著者:井上ほのか

―この神殿で怪物の宝に手をつけた盗人は、ラコシに追われて必ず生命を落とす―ウィンタース家に長年伝わるラコシの呪いが、パーティーの日、よみがえった。次々に起こる爆発、殺人。われらがミス・マンディまでが危うい目に―。さあ、僕の出番だ。悪人ども、こ…

『バイバイスクール 学校の七不思議事件』(☆2.8) 著者:はやみねかおる

一学期の終業式―今日かぎりで廃校になる大奥村小学校最後の日、校長先生はワコたち全校児童六人に、<学校の七不思議>の話をした。 そして夏休み―七不思議が、子どもたちの目の前で、つぎつぎに起こりはじめた!! なぞにみちた怪事件をとおして、廃校にな…

『帝都衛星軌道』(☆2.8) 著者:島田荘司

息子が誘拐された。犯人は身代金の受け渡し場所に山手線車内を指定してきた。事件の裏に潜む衝撃の真実とは…。表題作を含む2作を収めた緊迫感あふれる傑作ミステリ決定版。 Yahoo紹介 今、島田荘司が書きたいものを書いたとしたらこういう小説なんだろうと…

アンソロジー『あなたが名探偵』

《ミステリーズ!》創刊時からの人気企画「犯人当て小説」が、待望の一冊となりました。 ●泡坂妻夫「蚊取湖殺人事件」。スキーで怪我をした慶子が病院で出会った男が殺害される。包帯で絞殺させられた様子、果たして犯人は。 ●西澤保彦「お弁当ぐるぐる」。…

今月のマイBEST&カルトミステリー(2006年6月読了分)

今月は無事毎日更新することが出来ました。コレも皆様のおかげだと思って感謝しております♪ その間レビューを書いた小説は以下の通り。 『殺しの双曲線』、『黒死館殺人事件』、『12皿の特別料理』、『Q&A』、『天城一の密室犯罪学教程』、『予告探偵 …

『お酒バトン』~その2~

凸(メ▼▼)様の「団長はほんとうに酒が弱いのか?」という疑いを晴らすべく挑戦した「お酒バトン」ですが、まったく疑いを晴らせないどころか逆効果の様だったので、もうひとつ、しろねこさんから頂いてきたバトンに挑戦!! Q1. 酔うと基本的にどうなります…

「お酒バトン」~その1~

先日、本楽家協会応援団長として『本棚バトン』を応援しました。 その同時期(?)に協会飲酒部を中心に『お酒バトン』やつまみに関する記事が多く書かれていました。 残念ながらお酒に弱い私は応援するのをさし控えていたのですが・・・ 先日とある記事のコ…

『暗いところで待ち合わせ』(☆4.5) 著者:乙一

視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため…

『カンニング少女』(☆4.5) 著者:黒田研二

都立K高校三年四組、天童玲美。入試を四ヵ月後に控えた十月、彼女はなんとしてでも最難関私大・馳田学院に合格しなければならなくなった。不慮の事故で亡くなった姉、芙美子の死の真相を探るためだ。玲美が頼ったのは、クラスメイトで成績トップの超優等生、…

『マスカレード・ナイト』(☆4.0) 著者:東野圭吾

若い女性が殺害された不可解な事件。警視庁に届いた一通の密告状。 犯人は、コルテシア東京のカウントダウンパーティに姿を現す!? あのホテルウーマンと刑事のコンビ、再び――。 Amazonより 東野さんの「マスカレード」シリーズ三作目。短編集の「〜・イヴ」…

『クレイジー・クレーマー』(☆4.0) 著者:黒田研二

大型スーパー"デイリータウン"のマネージャー袖山剛史は、クレーマー・岬圭祐、万引き常習犯・マンビーという二人の"悪魔"に悩まされていた。ある日岬が、クマ型ペットロボット「テディ・バディ」のケンタを診てほしいと現れた。治療法を教えて切り抜けたの…

『夏と花火と私の死体』(☆4.7) 著者:乙一

九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく―。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?死体をどこへ隠せばい…

『三月は深き紅の淵を』(☆4.4) 著者:恩田陸

鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、十年以上探しても見つからない稀覯本『三月は深き紅の淵を』の話。たった一人にたった一晩だけ…

『子供たち怒る怒る怒る』(☆2.8) 著者:佐藤友哉

過去の呪縛から逃れるため転校した神戸の小学校では、奇妙な遊びが流行っていた。「牛男」と呼ばれる猟奇連続殺人鬼の、次の犯行を予想しようというのだ。単なるお遊びだったはずのゲームは見る間にエスカレートし、子供たちも否応なく当事者となっていく―(…

邦画『LIMIT of LOVE 海猿』 監督:羽住英一郎

潜水士となって早2年。海上保安官である仙崎大輔(伊藤英明)は、鹿児島・第十管区に異動となり、機動救難隊員として海難救助の最前線で働いていた。恋人・伊沢環菜(加藤あい)とは将来を意識しながら、遠距離恋愛を続行中。 さまざまな経験を経て、ひと回…

『クリスマス・テロル Invisible×inventor』(☆2.0) 著者:佐藤友哉

そこで出会った青年から冬子はある男の「監視」を依頼される。密室状態の岬の小屋に完璧にひきこもり、ノートパソコンに向かって黙々と作業をつづける男。その男の「監視」をひたすら続ける冬子。双眼鏡越しの「見る」×「見られる」関係が逆転するとき、一瞬…

『水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪』(☆3.8) 著者:佐藤友哉

お祭り騒ぎは、もうお終い。今回は愛をめぐる三つの物語だ。暗澹たる日々に埋もれた無様な青年。悪意から逃れられない少女を護り続ける少 年。密室状況の屋敷の中で繰り広げられる、贖罪を含んだ惨殺劇。それらは歪んでいて、壊れていて、間違っている。でも…

『本棚バトン』

♂!! 本楽家協会会長ちいらばさん、そして企画課長まぁさんがあいついで発表された記事。それが 『本棚バトン』だ!! 会長・企画課長が参加なさったということは、応援団長としてはこのバトンを応援せねばなるまい!!とこっそり頂いてきました。 ここでふ…

『失はれる物語』(☆4.8) 著者:乙一

きみの音楽が独房にいる私の唯一の窓、透きとおった水のような6篇の物語。ブロードバンド映画「手を握る泥棒の物語」原作、書き下ろし短篇「マリアの指」同時収録。 Yahoo紹介 読み終わって気付いたのですが、「マリアの指」以外は単行本収録済の作品を集め…

『ターン』(☆3.0) 著者:北村薫

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通り の家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一…

『ZOO』(☆3.8) 著者:乙一

いま最も注目される若手ナンバーワン、乙一の魅力爆発の短編集。毎日届く恋人の腐乱死体の写真。彼女を殺したのは誰か?「犯人探し」に奔走する男を描く表題作他、書き下ろし新作を含む10編収録。 Yahoo紹介 いままで読んだ(といっても2冊だけですが)乙一…

邦画『パッチギ』 監督:井筒和幸

1968年の京都、お寺の息子松山康介(塩谷瞬)は府立東高校の2年生。モテたい一心で、同級生の紀男(小出恵介)とGS人気にあやかって“キノコカット”にするが、結果は女の子に気持ち悪がられるだけだった。 府立東高校空手部との争いが絶えない朝鮮高校の番長…

『日美子の唱歌(ソング)殺人』(☆2.4) 著者:斎藤栄

鎌倉の有名デパートの店長の娘から、自分の父親が誰かに尾行されてノイローゼ気味で困っている、との相談を受けた日美子。彼女のタロット占いの結果は凶―。 果たして小学唱歌の名曲「夏は来ぬ」の歌詞をなぞるような連続殺人が発生する…。タロット日美子傑作…

『今日を忘れた明日の僕へ』(☆3.2) 著者:黒田研二

あの嵐の夜、僕は事故にあったらしい。それ以来記憶を蓄積できないからだになってしまった。僕は失われてゆく記憶を少しでも補うために、退院以来、かかさず日記をつけてきたのだ、と妻は説明してくれた。さらに事故に遭ってから半年のあいだに、いちばんの…

『GOTH』(☆4.4) 著者:乙一

森野が拾ってきたのは、連続殺人鬼の日記だった。学校の図書館で僕らは、次の土曜日の午後、まだ発見されていない被害者の死体を見物にいくことを決めた。話題騒然の若き天才乙一の初の単行本! Yahoo紹介 GOTH-カバー裏の文章によると、人間を処刑する…

『心のなかの冷たい何か』(☆4.0) 著者:若竹七海

失業中のわたしこと若竹七海が旅先で知り合った一ノ瀬妙子。強烈な印象を残した彼女は、不意に電話をよこしてクリスマス・イヴの約束を取りつけたかと思うと、間もなく自殺を図り、植物状態になっているという。悲報に接した折も折、当の妙子から鬼気迫る『…

『エナメルを塗った魂の比重~鏡稜子ときせかえ密室~』(☆3.4) 著者:佐藤友哉

青春は美しくない。私の場合もそうだった。二年B組に現れた転校生。校内で発生した密室。それらを起点として動き出す、不可解な連中。 コスプレを通じて自己変革する少女。 ぐちゃぐちゃに虐められる少女。 人間しか食べられない少女。 ドッペルゲンガーに襲…

『フリッカー式~鏡公彦にうってつけの殺人~』(☆2.8) 著者:佐藤友哉

妹が死んだ。自殺だった、と僕のイカれた家族は云うが。そして現れた男。手にはビデオ。内容は妹のレイプ中継。渡されたのはレイプ魔どもの愛娘達の克明すぎる行動表。こうされちゃあ、する事は一つ。これが自然な思考だね。そして僕は、少女達の捕獲を開始…

『過ぎ行く風はみどり色』(☆4.0) 著者:倉知淳

亡き妻に謝罪したい―引退した不動産業者・方城兵馬の願いを叶えるため、長男の直嗣が連れてきたのは霊媒だった。インチキを暴こうとする超 常現象の研究者までが方城家を訪れ騒然とする中、密室状況下で兵馬が撲殺される。霊媒は悪霊の仕業と主張、かくて行…

秋田児童殺害事件の報道に思うこと

(2006.6.11 ブログ再録) 最近のワイドショーで最も取り上げられている事件は、秋田小学生殺人でしょう。 1ヶ月前に亡くなった女の子の母親が逮捕されるとう話題性も手伝って、各ワイドショーではこぞってこの事件を検証しています。 しかしながらこれらの…