2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ドラマ『そして誰もいなくなった』

二夜連続で放送されたクリスティの『そして誰もいなくなった』ドラマ版。結果として、渡瀬恒彦さんの遺作となったということで、視聴率や反響も大きかったのでは。 原作は何度か読んでますが、細かいところは覚えていないので、どこまで再現してどこまでオリ…

再読『十角館の殺人』(☆4.5)  著者:綾辻行人

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!’87年の刊行以来、多くの…

『だれもがポオを愛していた』(☆4.0)  著者:平石貴樹

諸君はアッシャー家の崩壊を見いだすだろう―予告の電話は真実を告げていた。 錦秋のボルティモア郊外で、日系人兄妹の住む館が爆発し傍の沼に崩れ去った。妹は謎めいた言葉をのこして息絶え、兄の遺体もまた水中深くに。 ほどなく、棺に横たわった美女の歯が…

映画『3月のライオン』  監督:大友啓史

あらすじ 羽海野チカの大ヒットコミックを、「るろうに剣心」シリーズの大友啓史監督&「バクマン。」「君の名は。」の神木隆之介主演で実写映画化する2部作の前編。幼い頃に交通事故で両親と妹を亡くし、父の友人である棋士・幸田に引き取られた桐山零。深…

『終着駅殺人事件』(☆3.2)  著者:西村京太郎

青森県F高校の男女七人の同窓生は、上野発の寝台特急「ゆうづる7号」で、卒業後七年ぶりに郷里に向かおうとしていた。しかし、上野駅構内で第一の殺人。その後、次々に仲間が殺されていく―。 上野駅で偶然、事件に遭遇した亀井刑事は、十津川警部とともに捜…

『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』(☆4.2) 著者:井上真偽

聖女伝説が伝わる地方で結婚式中に発生した、毒殺事件。 それは、同じ盃を回し飲みした八人のうち三人(+犬)だけが殺害されるという不可解なものだった。参列した中国人美女のフーリンと、才気煥発な少年探偵・八ツ星は事件の捜査に乗り出す。 青髪の探偵・上…

『がん消滅の罠 完全寛解の謎』(☆4.5)  著者:岩木一麻

日本がんセンター呼吸器内科の医師・夏目は、生命保険会社に勤務する森川から、不正受給の可能性があると指摘を受けた。夏目から余命半年の宣告を受けた肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金3千万円を受け取った後も生存しており、それどころか、…

『毒殺魔』(☆4.9)  著者:若一 光司

『砂の器』『飢餓海峡』に匹敵、そして『虚無への供物』へ通じる平成の社会派ミステリの一大傑作、登場! 仕事中に大骨折した日読テレビのディレクター広川英樹は、リハビリの苦しさと恋人を失った寂しさから一人暮らしの自宅に風俗嬢リョウを呼んだ。単なる…

『沈黙法廷』(☆3.5)  著者:佐々木譲

東京・赤羽。絞殺死体で発見されたひとり暮らしの初老男性。親譲りの不動産を所有する被害者の周辺には、多くの捜査対象が存在する。地道な鑑取り捜査の過程で、家事代行業の女性が浮上した。しかし彼女の自宅に赴いた赤羽署の捜査員の前に、埼玉県警の警察…

『人間じゃない 綾辻行人未収録作品集』(☆3.7)  著者:綾辻行人

衝撃のデビュー作『十角館の殺人』から30年――。メモリアルイヤーにお贈りする綾辻行人の最新刊! 持ち主が悲惨な死を遂げ、今では廃屋同然の別荘<星月荘>。ここを訪れた四人の若者を襲った凄まじい殺人事件の真相は?――表題作「人間じゃない――B〇四号室の患者―…

映画『ラ・ラ・ランド』  監督:デイミアン・チャゼル

『セッション』などのデイミアン・チャゼルが監督と脚本を務めたラブストーリー。女優の卵とジャズピアニストの恋のてん末を、華麗な音楽とダンスで表現する。『ブルーバレンタイン』などのライアン・ゴズリングと『バードマン あるいは(無知がもたらす予期…

(再読)『人形館の殺人』(☆4.3)  著者:綾辻行人

父が飛龍想一に遺した京都の屋敷――顔のないマネキン人形が邸内各所に佇む「人形館」。街では残忍な通り魔殺人が続発し、想一自身にも姿なき脅迫者の影が迫る。彼は旧友・島田潔に助けを求めるが、破局への秒読み(カウントダウン)はすでに始まっていた!? シリ…

『その可能性はすでに考えた』(☆3.7)  著者:井上真偽

かつて、カルト宗教団体が首を斬り落とす集団自殺を行った。その十数年後、唯一の生き残りの少女は事件の謎を解くために、青髪の探偵・上笠丞と相棒のフーリンのもとを訪れる。 彼女の中に眠る、不可思議な記憶。それは、ともに暮らした少年が首を斬り落とさ…