洋画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』(2019 インド) 監督:カビール:カーン

パキスタンに住む、幼い頃から声が出せない障害を持つ女の子シャヒーダー。お母さんと一緒にインドのイスラム寺院に願掛けに行くが、帰り道で一人インドに取り残されてしまう。そんなシャヒーダーが出会ったのは、ヒンドゥー教の熱烈な信者パワン。ひょんな…

『あなたもスマホに殺される』(☆2.8) 著者:志駕 晃

中学教師・鈴木のスマホに、ある日「自殺相談室」という怪しいSNSから招待が届いた。自殺志願者の匿名の相談に、4択から1つ意見を選び答えていく中で、鈴木は他人の人生を覗き見るような感覚の虜になっていく。しかし、担当クラスの女子生徒・雨宮を招待して…

『インド倶楽部の謎』(☆3.7) 著者:有栖川有栖

前世から自分が死ぬ日まで―すべての運命が予言され記されているというインドに伝わる「アガスティアの葉」。この神秘に触れようと、神戸の異人館街の外れにある屋敷に“インド倶楽部”のメンバー七人が集まった。その数日後、イベントに立ち会った者が相次いで…

『キリングクラブ』(☆3.0) 著者:石川智健

人口の1%は存在すると言われるサイコパス。そのサイコパスの中でもトップの1%が在籍する秘密の社交クラブがあった。そのクラブ「キリングクラブ」に集まるサイコパスは、一言で言うと社会的成功者。医者、ジャーナリスト、弁護士、起業家。きらびやかな社会…

『凶鳥(まがとり)の如き忌むもの』(☆3.7) 著者:三津田信三

怪異譚を求め日本中をたずねる小説家・刀城言耶は瀬戸内にある鳥坏島の秘儀を取材しに行く。島の断崖絶壁の上に造られた拝殿で執り行われる "鳥人の儀"とは何か?儀礼中に消える巫女!大鳥様の奇跡か?はたまた鳥女と呼ばれる化け物の仕業なのか?本格ミステリー…

『化物語 上』(☆4.5) 著者:西尾維新

阿良々木暦を目がけて空から降ってきた女の子・戦場ヶ原ひたぎには、およそ体重と呼べるようなものが、全くと言っていいほど、なかった ―!?台湾から現れた新人イラストレーター、"光の魔術師"ことVOFANと新たにコンビを組み、あの西尾維新が満を持して放つ、…

『聚楽 太閤の錬金窟』(☆4.5) 著者:宇月原晴明

秀吉の天下統一もなって数年。「殺生関白」秀次は、異端の伴天連ポステルと聚楽第に巨大な錬金窟を作りあげ、夜ごとの秘儀を繰り広げていた。京洛の地下に隠された謎をめぐって暗躍する家康・三成らの諸侯、蜂須賀党・服部党の乱破、イエズス会異端審問組織…

『学ばない探偵たちの学園』(☆3.6) 著者:東川篤哉

呑気な雰囲気の私立鯉ヶ窪学園。転校生の赤坂通は非公認サークル・探偵部に入部させられた。彼らの目前で起きた密室殺人。被害者は、芸能クラスのアイドル目当てで侵入した盗撮カメラマン。事件後には、妙な名前の刑事コンビが現れ、美術教師が勝手な推理を…

「ミステリとの出会い」・中学国内編~『本楽大学ミステリ学部』第1回レポート、その3~

(2007.1.23 ブログ再録) さてさて、『ミステリとの出会い』中学生編でございます。 小学生編はこちら。 ~中学生・国内編~ 中学生になると行動範囲も広がります。 僕の場合、地元の中学ではなく広島市内の私立校に通ったので、その通学途中にいろいろな古…

「ミステリとの出会い」~『本楽大学ミステリ学部』第1回レポート、その2~

(2007.1.16 ブログ再録) 皆様が続々と「本楽大学ミステリ学部」第1回レポートを提出していらっしゃいます。 なかには複数提出なさる優等生もいらっしゃり、こちらは落第しないかと戦々恐々。読書記事も『邪魅の雫』読書中ということで、なかなか更新できず…

『陽気なギャングの日常と襲撃』(☆3.7)

人間嘘発見器成瀬が遭遇した刃物男騒動、演説の達人響野は「幻の女」を探し、正確無比な"体内時計"の持ち主雪子は謎の招待券の真意を追う。そして天才スリの久遠は殴打される中年男に ―史上最強の天才強盗4人組が巻き込まれたバラバラな事件。だが、華麗なる…

『新本格謎夜会(ミステリー・ナイト)』(☆3.5) 監修:綾辻行人・有栖川有栖

綾辻、有栖川両氏をはじめ、多くの推理作家の作品から盗作を繰り返していた男が密室の中で殺された。しかも、部屋の鍵は男の口の中に入れられていた!! ―新本格誕生15周年を記念して行われた謎解きイベント&トークショーをここに完全再現。 yahoo紹介より …

『ツール&ストール』(☆3.5) 著者:大倉崇裕

ある朝、殺人容疑をかけられた友人が飛び込んできて目が覚めた白戸君―「ツール&ストール」 別の日は、怪我をした友人から突然頼まれた、怪しげな深夜のバイトに出掛け―「サインペインター」 それなのにいつでも金欠君、預金残高51円の通帳を握りしめた横で…

『お人形と結婚した男』(☆3.8) 著者:ルイ=トマ・ペルティエ

大手保険会社に勤める26歳のフランシス。消費者からのクレーム処理の一環でポルノショップを訪れた彼は、"ペニス引き伸ばし器"なるものを購入するはめに。 ほうほうの体で店を去りかけたフランシスだが、プラスティックのお人形に目を奪われる―それは、彼を…

『邪魅の雫』(☆3.8) 著者:京極夏彦

「殺してやろう」「死のうかな」「殺したよ」「殺されて仕舞いました」「俺は人殺しなんだ」「死んだのか」「──自首してください」「死ねばお終いなのだ」「ひとごろしは報いを受けねばならない」 昭和二十八年夏。江戸川、大磯、平塚と連鎖するかのように毒…

『森博嗣のミステリィ工作室』 著者:森博嗣

ミステリィを書く上で、影響を受けた100冊をセレクトした「ルーツ・ミステリィ100」、犀川&萌絵シリーズの自作解説「いまさら自作を語る」の他、同人誌時代の漫画、専門誌に寄稿したエッセィ、山田章博・荻野真・ささきすばる三氏が語る森博嗣像も収録。森ミ…

『偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の事件簿』(☆3.8) 著者:降田天

高齢者詐欺グループのリーダー、光代は、手足として使っていたはずの仲間に金を持ち逃げされてしまう。さらに、彼女の過去の犯罪をネタに、一千万円を要求する脅迫状が届く。追い詰められた彼女は、普段は考えない強引な方法で事態の打開を図るが、成功した…

『作家の人たち』(☆3.4) 著者:倉知淳

押し売り作家、夢の印税生活、書評の世界、ラノベ編集者、文学賞選考会、生涯初版作家の最期…。可笑しくて、やがて切ない出版稼業―!? Amazonより ここ数年はどうしたんだっていうぐらい本が出てる倉知さん。そんな倉知さんが寡作(?)時代の思いを迸らせた…

『信長 あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』(☆3.4) 著者:宇月原晴明

1930年、ベルリン滞在中のアントナン・アルトーの前に現れた日本人青年は、ローマ皇帝ヘリオガバルスと信長の意外なつながりを彼に説いた。ふたりはともに暗黒の太陽神の申し子である。そして口伝によれば、信長は両性具有であった、と…。ナチ台頭期のベルリ…

「初めてのミステリは何がいい?」~『本楽大学ミステリ学部』第1回レポート~

(2007.1.12 ブログ再録) しろねこ・・・もとい、マダムホワイトさんによる『本楽大学ミステリ学部』がついに開校した。(→詳しくはこちら) そもそもマダム・ホワイトさんは校長と呼ぶべきなのか、学長と呼ぶべきなのかそこがすでにミステリ・・・。 いやそ…

『犬坊里美の冒険』(☆2・6) 著者:島田荘司

雪舟祭のさなか、衆人環視の総社神道宮の境内に、忽然と現れて消えた一体の腐乱死体!残された髪の毛から死体の身元が特定され、容疑者として、ひとりのホームレスが逮捕・起訴された―。しかし、死体は、どこに消えたのか?そして、被告人の頑なな態度は、なぜ…

『ボトルネック』(☆3.6) 著者:米沢穂信

恋人を弔うため東尋坊に来ていた僕は、強い眩暈に襲われ、そのまま崖下へ落ちてしまった。―はずだった。ところが、気づけば見慣れた金沢の街中にいる。不可解な想いを胸に自宅へ戻ると、存在しないはずの「姉」に出迎えられた。どうやらここは、「僕の産まれ…

『結婚なんてしたくない』(☆3.0) 著者:黒田研二

結婚を意識しながらも、シングルライフを満喫する5人の男たち。そんな彼らの前に"運命の女"が突然現れ、やがて平凡な日常生活が崩れていく。 yahoo紹介より いちおうくろけん応援団見習いの僕ですが、この本を読むのには躊躇しておりました。 なんてたって独…

『図書館内乱』(☆4.0) 著者:有川浩

「本の雑誌」が選ぶ2006年上半期エンターテインメント第1位に輝いた『図書館戦争』有川浩、最新刊!!図書館の明日はどっちだ!?やきもき度絶好調のシリーズ第二弾、ここに推参。 yahoo紹介より 昨日読み終わった『図書館戦争』に続いて、連続読破です。 前作の…

『図書館戦争』(☆4.2) 著者:有川浩

正義の味方、図書館を駆ける!―公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館!狩られる本を、明日を守れ。 yahoo紹介より 「本の雑誌」2006年上半期エン…

『のび太の月面探査記』(☆3.4) 著者:辻村深月

月面探査機が白い影を捉えたという大ニュース。のび太は影を「月のウサギだ!」と主張するが、クラスメートに笑われてしまう。そこで、ドラえもんのひみつ道具『異説クラブメンバーズバッジ』を使い、月の裏側にウサギ王国を作ることに。月に興味を持つという…

『怪物の木こり』(☆2.8) 著者:倉井眉介

良心の呵責を覚えることなく、自分にとって邪魔な者たちを日常的に何人も殺してきたサイコパスの辣腕弁護士・二宮彰。ある日、彼が仕事を終えてマンションに帰ってくると、突如「怪物マスク」を被った男に襲撃され、斧で頭を割られかけた。九死に一生を得た…

『τになるまで待って』(☆2.6) 著者:森博嗣

森林の中に佇立する"伽羅離館"。"超能力者"神居静哉の別荘であるこの洋館を、7名の人物が訪れた。雷鳴、閉ざされた扉、つながらない電話、晩餐の後に起きる密室殺人。被害者が殺される直前に聴いていたラジオドラマは『τになるまで待って』。"ミステリー"に…

『丑三つ時から夜明けまで』(☆3.3) 著者:大倉崇裕

闇金融「藤倉ワイド」社長・藤倉富士衛門が、自宅の離れ、地下5メートルにある書斎で殺害された。厳重なロック、テレビモニターによる監視、雨のため泥沼と化した庭には不審な足跡も残っていない。ということは、これはいわゆる「密室」というやつで…「やは…

『殺意は必ず三度ある』(☆3.6) 著者:東川篤哉

のんきを絵に描いたような鯉ヶ窪学園。敗退を続ける野球部グラウンドからベースが盗まれてしまう。オレ(=赤坂通)が唯一の下級生として在籍する探偵部員の総力を結集しても謎は解けない。後日、野球部とライバル校との練習試合終盤に事件は起きた。白昼堂々、…