2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

今年一年の振り返り、そして好きだったもの

いよいよ、今年も今日一日になりました。 我が家では人数が少ないので、年末といっても特にいつもと変わりは無し。とりあえず、お歳暮やら北海道の妹から送られてきた食料があるので、まぁ、なんとか正月らしい食卓にはなりそうな気がしましすが。 さて、去…

『半席』(☆4.0)  著者:青山文平

御家人から旗本に身上がるべく、目の前の仕事に励む若き徒目付の片岡直人。だが上役から振られたのは、腑に落ちぬ事件にひそむ「真の動機」を探り当てる御用だった。職務に精勤していた老侍が、なぜ刃傷沙汰を起こしたのか。歴とした家筋の侍が堪えきれなか…

『約定』(☆4・0)  著者:青山文平

真剣仕合、藩命、果し合い、介錯。刀が決する人生の岐路を鮮烈に描く武家小説。 小さな道場を開く浪人が、ふとしたことで介抱することになった行き倒れの痩せ侍。その侍が申し出た奇妙な頼み事と劇的な?莖末を描く「三筋界隈」。果し合いの姿のまま、なぜか…

『長い腕』(☆3.8)  著者:川崎草志

新人作家の登竜門たる、第21回横溝正史ミステリ大賞を受賞した話題作である。ゲーム製作会社に勤務する主人公は音楽と読書、そして孤独を愛する女性。現在の仕事に大きな不満はないが、同じ場所に居続けることを好まないため、会社を辞めしばらく故郷・愛媛…

『松谷警部と目黒の雨』(☆3.4)  著者:平石貴樹

目黒本町のマンションで殺害された小西のぞみの身辺を調べていくと、武蔵学院大学アメフト部「ボアーズ」との関連が浮上、更にはボアーズの仲間内でこの5年に複数の変死者が出ていると判明した。これらは?壓がっているのか。 松谷警部は白石巡査らと捜査に…

たったひとつの浦川氏の事件簿』(☆1.6) 著者:斎藤肇

岸岡という小さな町で殺人事件が起こった。 町中がその話題で持ちきりとなってい たさなか、浦川はある少年にこう問いかけた。 「君さ、人を殺しただろ?」 浦川は少年が記したネット掲示板のある書き込みをみてそう感じたのだという。 はたして少年はある人…

『曲った蝶番』(☆4.0) 著者:ジョン・ディクスン・カー

1年前、25年ぶりにアメリカから帰国し、爵位と地所を継いだジョン・ファーンリー卿は偽者であり、自分こそが正当な相続人であると主張する男が現れた。渡米の際にタイタニック号の船上で入れ替わったのだと言う。あの沈没の夜に―。 やがて、決定的な証拠によ…