2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『紅城奇譚』(☆3.0) 著者:鳥飼否宇

奇想、天を焦がし、城を堕とす。 ときは戦国。九州に、謎と血にまみれた城があった――。 織田信長が天下統一をもくろみ、各地の戦国大名を次々と征伐していた16世紀中頃。九州は大友、龍造寺、島津の三氏鼎立状態となっていた。そんななか、三氏も手を出せな…

『屍人荘の殺人』(☆4.9) 著者:今村昌宏

神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。 合宿一日目の夜、映研のメンバーたちは肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し…

『オリエント急行殺人事件』(☆5.0) 著者:アガサ・クリスティ

数日がかりでヨーロッパを走り抜ける豪華寝台列車、オリエント急行。さまざまな国の客が乗り合わせたその日の列車は、雪の中で立ち往生してしまう。しかも車内で殺人事件まで起こった。殺されたのは、金持ちのアメリカ人男性。 たまたまこの列車に乗っていた…

『月の夜は暗く』(☆3.0) 著者:アンドレアス・グローバー

「母さんが誘拐された」 ミュンヘン市警の捜査官ザビーネは、父から知 らせを受ける。母親は見つかった。大聖堂で、パイプオルガンの脚にくくりつけられて。遺体の脇にはインクの缶。口にはホース、その先には漏斗が。処刑か、なにかの見立てか。 ザビーネは…

『ネメシスの契約』(☆2.6)  著者:吉田 恭教

義憤の女神は、パンドラの箱に手を掛けた―― 実父の犯した殺人事件を追う記者。医療ミス疑惑の調査から連続殺人に気付いた厚労省職員。立ちはだかる闇の向こうに二人が見たものは―― 緻密に絡みあうトリックに驚嘆必至! ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優…

『QED ~ortus~白山の頻闇』(☆2.8) 著者;高田崇史

棚橋奈々は妹・沙織の新居を訪れるべく、桑原崇と金沢へ向かっていた。白山神社の総本宮白山ひめ神社を参拝した二人は、殺人事件に巻き込まれる。手取川で見つかった首なし死体、上流で昏倒していた男、現場から走り去った女。すべてがひとつに繋がるとき、…

『ブルーローズは眠らない』(☆3.0)  著者:市川憂人

両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。彼は助手として暮らし始めるが、屋敷内に潜む「実験体七十二号」の不気味な影に怯えていた。 一方、〈ジェリーフィッシュ〉事件後、閑職に回されたマリアと漣…