2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『アッシュベイビー』(☆4.0) 著者:金原ひとみ

『蛇にピアス』を凌ぐ衝撃の第2作!赤ん坊、変態、好きな男。主人公アヤはこの三人に囲まれ、ただひたすらに愛しい死を求め続ける。愛しい死、それは愛する人の与えてくれる死。彼女は今日も死を待っている。 金原ひとみさんです。芥川賞受賞後第1作ですね…

『溺れる人魚』(☆2.2) 著者:島田荘司

泳ぐことさえできなくなった元天才水泳選手が自殺し、その「原因」を作った医師が殺害された。しかし不可解なことに、離れた場所であったにもかかわらず、同じ時間に同じ拳銃が使われたというのだ…。書き下ろしミステリー。 ふぅ・・・。 伝説の作品(?)『…

『四季 冬』(☆2.0) 著者:森博嗣

天才科学者真賀田四季の孤独。両親殺害、妃真加島の事件、失踪、そしてその後の軌跡。彼女から見れば、止まっているに等しい人間の時間。誰にも理解されることなく、誰の理解を求めることもなく生きてきた、超絶した孤高の存在。彼女の心の奥底に潜んでいた…

今月のマイBEST&カルトミステリー(2006年10月読了分)

(2006.10.31 ブログ再録) 今月読んだ本は計18冊。うーん、読んでないなあ。 時代モノ企画や川柳大賞もあったしな~。でも京極夏彦も読めなかった、せっかく発売翌日には買ったのに。。。 そしてついに恩田さんがランク外に。っていっても今月は1冊も読ん…

『オーデュボンの祈り』(☆3.8) 著者:伊坂幸太郎

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている"荻島"には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシ…

『四季 秋』(☆3.5) 著者:森博嗣

手がかりは孤島の研究所の事件ですでに提示されていた!大学院生となった西之園萌絵と、彼女の指導教官、犀川創平は、真賀田四季博士が残したメッセージをついに読み解き、未だ姿を消したままの四季の真意を探ろうとする。彼らが辿り着いた天才の真実とは?『…

『名もなき毒』(☆4.3) 著者:宮部みゆき

どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡く…

『誰か』(☆4.5) 著者:宮部みゆき

財閥会長の運転手・梶田が自転車に轢き逃げされて命を落とした。広報室で働く編集者・杉村三郎は、義父である会長から遺された娘二人の相談相手に指名される。妹の梨子が父親の思い出を本にして、犯人を見つけるきっかけにしたいというのだ。しかし姉の聡美…

『四季 夏』(☆3.4) 著者:森博嗣

米国から帰国した真賀田四季は13歳。すでに、人類の中で最も神に近い、真の天才として世に知られていた。叔父、新藤清二と行った閉園間近の遊園地で、四季は何者かに誘拐される。瀬在丸紅子との再会。妃真加島の研究所で何が起こったのか?『すべてがFになる…

『QED~ventus~御霊将門~』(☆3.0) 著者:高田崇史

今、将門の歴史が変わる!大怨霊に隠された真実の顔が明らかに!!旅する「QED」、絶好調第12弾!!暖かい春の日差しのなか出掛けた桑原崇と奈々、沙織の棚旗姉妹のお花見は、いつしか日本三大怨霊として畏怖され続ける平将門の名所行脚へと一転。『神田明神』『…

『柳生十兵衛死す』(☆4.0) 著者:山田風太郎

あらすじ 鴉がしきりに鳴く…。茫々と薄墨に染まる木津川の河原に一人の男があおむけに倒れていた。抜きはなった刀身は血ぬられ、脳天から鼻ばしらに絹糸のような刀のすじが見える。「こんなことが!我らの殿をかくも見事に斬るとは!」。死者は天下無敵の剣豪…

『QED~神器封殺』(☆3.8) 著者:高田崇史

和歌山での滞在を延ばした桑原崇たち一行。そこで待ち受けていたのは、奇妙な殺人事件と、自らを「毒草師」と称す男・御名形史紋だった。和歌山を拠点に起きる数々の奇妙な事件の謎、崇と史紋が突き当たった重大な歴史の謎。古の神々と三種の神器に隠された…

『メルキオールの惨劇』(☆2.5) 著者:平山夢明

人の不幸をコレクションする男の依頼を受けた「俺」は、自分の子供の首を切断した女の調査に赴く。懲役を終えて、残された二人の息子と暮らすその女に近づいた「俺」は、その家族の異様さに目をみはる。いまだに発見されていない子供の頭蓋骨、二人の息子の…

『四季 春』(☆2.8) 著者:森博嗣

『すべてがFになる』の天才科学者、真賀田四季の少女時代。叔父、新藤清二の病院で密室殺人が起こる。唯一の目撃者は透明人間だった!?すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考する才能に群がる多くの人々。それを遥かに超えて、四季は駆け抜けていく。其志雄…

『QED~ventus~熊野の残照』(☆2.0) 著者:高田崇史

和歌山県・紀伊半島に位置する、古来からの信仰深い土地"熊野"。浄不浄を嫌わず、黄泉の国との謂れもある熊野三山―熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社―の神々には意外な逸話が隠されていた…。伝承にまつわり一寸の「?」から歴史を辿る桑原崇と棚旗奈…

『重力ピエロ』(☆5.0) 著者:伊坂幸太郎

ルールは越えられる。世界だって変えられる。読書界を圧倒した記念碑的名作。文庫化にあたり改稿。兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、…

『死神の精度』(☆4.3) 著者:伊坂幸太郎

「死神から見た人間模様」という設定は共通するが、あるときはミステリー、あるときは恋愛小説と、多彩なスタイルの巧妙な物語を楽しむことができる短編集。現在最も注目される作家の1人である著者がアイデアを惜しげもなく披露した小説好きには堪えられない…

『フラガール』 監督:李相日

炭坑の閉山で活気を失った町の再生を期して計画されたレジャー施設“常磐ハワイアンセンター”(現・スパリゾートハワイアンズ)誕生にまつわる感動秘話を映画化したハートフル・ストーリー。施設の目玉となるフラダンスを教えるため東京から呼び寄せられたダ…

『夜のピクニック』 監督:長澤雅彦

第2回本屋大賞に輝いた恩田陸の同名ベストセラーを映画化。 24時間、夜を徹して80キロを歩き続ける学校の伝統行事 “歩行祭”に参加した高校生たちが繰り広げるほろ苦くも甘酸っぱい青春模様を等身大かつノスタルジックに描き出す。主演は「ルート225」の…

『文学賞メッタ斬り!リターンズ』(☆3.0) 著者:大森望、豊崎由美

あの二人が帰ってきた!さらに賑わう文学賞界隈を、ますます冴えた刃で徹底論破。続々現れた新興文学賞や若手作家、選考のあり方…小説読み必読。 目次 1 文学賞に異変!? 2 '04~'06年、三年分の選評、選考委員を斬る! 3 UNDER30の新人作家、有望株は? 4 メッ…

『夕凪の街 桜の国』(☆5.0) 著者:こうの史代

昭和30年、灼熱の閃光が放たれた時から10年。ヒロシマを舞台に、一人の女性の小さな魂が大きく揺れる。最もか弱き者たちにとって、戦争とは何だったのか……、原爆とは何だったのか……。漫画アクション掲載時に大反響を呼んだ気鋭、こうの史代が描く渾身の問題…

『魔界転生』(☆4.9) 著者:山田風太郎

あらすじ 島原の乱に敗れ、かろうじて生き延びた天草側の軍師、森宗意軒は、幕府への復讐を誓い、死者再生の秘法「魔界転生」を編み出した。それは、現世に不満を抱く希有の生命力の持ち主を魂だけ魔物にして蘇生させるという桁はずれの超忍法だった。これに…

『赤緑黒白』(☆3.0) 著者:森博嗣

鮮やかな赤に塗装された死体が、深夜マンションの駐車場で発見された。死んでいた男は、赤井。彼の恋人だったという女性が「犯人が誰かは、わかっている。それを証明して欲しい」と保呂草に依頼する。そして発生した第二の事件では、死者は緑色に塗られてい…

今月のマイBEST&カルトミステリー(2006年9月読了分)

(2006.10.2 ブログ再録) いやあ今月は忙しかったですよ~^^; という事で読んだ本は計21冊。先月と同じです。 途中北海道旅行に行っていたりしたことを考えるとまずまずのペースでしょうか。 内容的にも今月は外れが少なかったような気がします。 それ…

『うらなり』(☆4.2) 著者:小林信彦

夏目漱石が『坊っちゃん』を書いたのは、明治39(1906)年。今年は100年目にあたります。校長の狸、教頭の赤シャツ、数学の山嵐、美術ののだいこ、そして英語のうらなり。個性豊かな教師たちのなかにあって、マドンナへの想いを断ち切って、延岡へと転任して…

『純情きらり』、放送終了

(2006.9.30 ブログ再録) 4月(3月?)のスタートから半年、ついにこの土曜日の放送を持って「純情きらり」が終了しました。 朝の連続ドラマとしては久しぶりに全部みちゃいましたね~。 前作「風のハルカ」もなかなか面白かったと思うのですが、今作も十…

『僕の好きな横溝正史』BEST10(後半)

は~い、「僕の好きな横溝正史」BEST10、いよいよBEST5の紹介です。 前半はこちら 前半の最後にみなさん上位を推理してみてください、といいましたらたくさん(?)の推理を寄せていただきました。 iizuka師匠はアレとアレ、それからアレとアレ、…

『空白の叫び』(☆4.9) 著者:貫井徳郎

「普通の中学生」がなぜ殺人者になったのか?久藤美也は自分の容姿や頭脳が凡庸なことを嫌悪している。頭脳は明晰、経済的にも容姿にも恵まれている葛城拓馬だが、決して奢ることもなく常に冷静で淡々としている。神原尚彦は両親との縁が薄く、自分の境遇を…

『僕の好きな横溝正史』BEST10(前半)

(2006.9.28 ブログ再録) 最近はいろいろと記事を書いているので月間ベスト以外は滞りがちなこの書庫。 ということで久しぶりに更新して見ます。 テーマは「僕の好きな横溝正史BEST10」。 横溝正史といえば、江戸川乱歩と並んで推理小説の源流ともいう…

『アヒルと鴨のコインロッカー』(☆4.7) 著者:伊坂幸太郎

引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の美青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ち掛けてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買…