邦画『LIMIT of LOVE 海猿』 監督:羽住英一郎

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 潜水士となって早2年。海上保安官である仙崎大輔(伊藤英明)は、鹿児島・第十管区に異動となり、機動救難隊員として海難救助の最前線で働いていた。恋人・伊沢環菜(加藤あい)とは将来を意識しながら、遠距離恋愛を続行中。
 
さまざまな経験を経て、ひと回り大きくなった大輔だったが、成長したことで知る重みや苦しみもある。それが原因で環菜との仲もギクシャクし、心は複雑に揺れていた。そんななか、鹿児島沖3キロで大型フェリー・くろーばー号の座礁事故が発生。バディの吉岡哲也佐藤隆太)たちと現場に駆けつけた大輔は、そこで驚愕の光景を目撃する。
 
凄まじい早さで浸水を始め、傾いていく船体。9階建ビルに匹敵する船内には195台もの車両が積載されていて、引火すれば大爆発の危険が。しかも非常用システムはすべて破損している。そして、パニックを起こして逃げ惑う620名もの乗客。そこには、偶然にも船に乗り合わせていた環菜の姿が!
 
4時間後、船は沈没する。最後の最後まであきらめずに立ち向かう大輔だったが、かつてない極限状態の前に限界があった。大輔の勇気と力と愛、皆の信じる思いも飲み込んで沈みゆく船。そして、大輔の声、彼の名を呼ぶ環菜や仲間の声は、爆発音にかき消される…。

CAST
伊藤英明  	
加藤あい  	
佐藤隆太  	
大塚寧々  	
吹越満  	
浅見れいな  	
美木良介  	
石黒賢  	
時任三郎

原作:佐藤秀峰
原案・取材:小森陽一海猿」(小学館 ヤングサンデーコミックス)
脚本:福田靖
音楽:佐藤直紀
主題歌:伊藤由奈「Precious」(ソニー・ミュージックレコーズ)
監督:羽住英一郎


 

先週の土曜日、両親と一緒に見てきました。なぜ「海猿」なのか?これは父の友人の家でロケが行われたらしく、それも含めて両親が見ようと行ってきたので、付き合いで見てきました。

 

原作の漫画は大好きなんですが、続編だし過去の映画やドラマを見てない(これは両親も一緒です)のでストーリーは分かるかなと心配してましたが、杞憂でした。
始まって20分、伊藤英明加藤あいが結婚で揉めていてさらに友人で同僚の佐藤隆太がいる、という必要最低限の情報を与えられたところで物語は早くも急展開、このまま一切休む事無く延々とクライマックスがつづくという、サービス精神っぷりです♪
とりあえず、フェリーが沈没の危機に陥ってそこから乗客と共にいかに脱出するか、っていうだけの映画ですから難しい事を考えずに映画の世界に浸れます。一歩間違えるとただのB級ですが、ちゃんと肉体作りをしている出演者陣、迫力の映像、王道のラブストーリー、エンタメとしてはもう十分な出来です。
正直ピンチの場面でのコミカルな会話(乗客の不安を和らげるにしても軽すぎかな)や、大塚寧々扮する妊婦のお腹の子は大丈夫なのか?、浅見れいな扮するレポーターはいらないだろ!!っていう突っ込み所はたくさんあります。

 

ありますが、この映画にそれを突っ込んじゃいけないでしょう。とにかく単純に楽しむのが正解ですし、少なくともスクリーンで見てよかったと思えるだけの迫力は十分にありましたよ~。
役者陣もきっちり演技をこなしてたし(美木さんだけは力の入りっぷりがヘンでしたが)、平和な地上との目の前で沈没寸前のフェリーというギャップも面白かったですね。

 

原作の持つシビアな部分は薄いですが、映画として楽しむには十分堪能できましたよ~♪
 

(2006.6.26 ブログ再録)