たいりょうのちょっと一息

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『四季 夏』(☆3.4) 著者:森博嗣

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米国から帰国した真賀田四季は13歳。すでに、人類の中で最も神に近い、真の天才として世に知られていた。叔父、新藤清二と行った閉園間近の遊園地で、四季は何者かに誘拐される。瀬在丸紅子との再会。妃真加島の研究所で何が起こったのか?『すべてがFになる』で触れられなかった真相が今、明らかになる。

 

 ネタバレしておりますので気をつけて下さい。とはいってもこの作品ミステリじゃないよね。。。

 

「四季」4部作第2弾。
もはやミステリではありません。真賀田四季の自伝。『すべてがFになる』で語られなかった(多分)両親殺害の動機が明らかになります。

 

これはどう批評していいものやら。森さん、そして真賀田四季のファンならば非常に楽しめると思うのですが、それ以外はどうなの?
まあ、『四季 春』に較べてがらっと作風を変えた分(とはいっても根本的な散文詩調は相変わらずですが)、読みやすくはなってますよね~。
かといって真賀田四季の心が理解できるかというと、ねえ。。。

 

この小説の中で四季は恋をします。多分、恋です。でも、本当に恋?
この物語で描かれる四季があまりにも人を超越している分、それすらも解答を得ることができません。
ああ、凡人は辛いねえ。。。

 

さてさて、今回は前作に登場した瀬在丸紅子、各務亜樹良に続き、祖父江七夏、林さん(ついに犀川という苗字が明らかに!!)、まさかの喜多北斗登場。
そして喜多と共に紅子と登場するのはまぎれもなく(多分)、へっ君こと犀川創平。いやあ、やっとこさ正体隠しも年貢の納め時?
でも断定はしてないんだけどね。
さらにはあの保呂草まで登場。相変わらずの絵画泥棒をしてるかと思ったらそれだけの為に四季を誘拐しちゃうし。さらには再びの逃亡宣言。
それを各務亜樹良が追いかけていくし。いつのまに恋愛関係?そして紅子と林さん、前から指輪してたっけさ?

 

そんなこんなのファンサービスがあったと思ったら、

 

真賀田四季、妊娠!!

 

子供がいることは分ってたんだけどね、改めてそこに至る過程を描いてくるとは思いませんでした。
っていうかそれが原因で両親を殺害しちゃうし。この辺は現実世界でもありそうですが、そこに至るまで思考の過程が尋常ではありません。
やはりどこまでいっても真賀田四季真賀田四季
にしてもこんな状況で生まれてくる子供ってねえ、とは正直思いますよ。

 

実はこの話、『四季 冬』で語られると思ってたので、一体これからどういうストーリーが展開するのかさっぱり想像できません。
おそらく西之園萌絵は登場してくるんだろうな~。


採点   3.4

(2006.10.21 ブログ再録)