『猫丸先輩の空論』(☆4.0) 著者:倉知淳

年齢・職業ともに不詳の童顔探偵猫丸先輩が、日常を"本格推理"する!イラストレーターの家のベランダに毎朝決まって置かれるペットボトル、交通事故現場に集結させられた無線タクシー、密室状態のテントの中で割れ、散乱していた7個のスイカ…などなど不可解で…

『乱鴉の島』(☆3.5) 著者:有栖川有栖

友人の作家・有栖川有栖と休養に出かけた臨床犯罪学者の火村英生は、手違いから目的地とは違う島に連れて来られてしまう。通称・烏島と呼ばれるそこは、その名の通り、数多の烏が乱舞する絶海の孤島だった。俗世との接触を絶って隠遁する作家。謎のIT長者を…

『朽ちる散る落ちる』(☆3.7) 著者:森博嗣

土井超音波研究所の地下に隠された謎の施設。絶対に出入り不可能な地下密室で奇妙な状態の死体が発見された。一方、数学者・小田原の示唆により紅子は周防教授に会う。彼は、地球に帰還した有人衛星の乗組員全員が殺されていたと語った。空前の地下密室と前…

『捩れ屋敷の利鈍』(☆3.6) 著者:森博嗣

秘宝"エンジェル・マヌーバ"が眠る"メビウスの帯"構造の捩れ屋敷。密室状態の建物の内部で死体が発見され、秘宝も消えてしまった。さらに、完璧な密室に第二の死体が!招待客は保呂草潤平、そして西之園萌絵。探偵は前代未聞の手法によって犯人を言て当てる。…

『六人の超音波科学者』(☆3.0) 著者:森博嗣

土井超音波研究所、山中深くに位置し橋によってのみ外界と接する、隔絶された場所。所内で開かれたパーティに紅子と阿漕荘の面々が出席中、死体が発見される。爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す。真相究明に乗り出す紅子…

『信長の原理』(☆4.2) 著者:垣根涼介

吉法師は母の愛情に恵まれず、いつも独り外で遊んでいた。長じて信長となった彼は、破竹の勢いで織田家の勢力を広げてゆく。だが、信長には幼少期から不思議に思い、苛立っていることがあった――どんなに兵団を鍛え上げても、能力を落とす者が必ず出てくる。 …

『チルドレン』(☆4.0) 著者:伊坂幸太郎

まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。吉川英治文学新人賞作家、会心の受賞第一作。 WOWOWで放送されたドラマを先に見て…

『グラスホッパー』(☆3.0) 著者:伊坂幸太郎

復讐。功名心。過去の清算。それぞれの思いを抱え、男たちは走る。3人の思いが交錯したとき、運命は大きく動き始める…。クールでファニーな殺し屋たちが奏でる狂想曲。書き下ろし長編。 とりあえず図書館にいったらたくさん並んでいたので、森博嗣祭(←開催…

『マドンナ』(☆4.2) 著者:奥田英朗

ああ、なんてかわいいオジサン達なんだろう。42歳課長、部下に密かにときめく。46歳課長、息子がダンサー宣言。44歳課長、営業から総務へ異動。課長さんたちの日常。そこにある愛しき物'''語5編を収録。 情けなくも愛らしい、中間管理職のサラリーマンの苦悩…

『砂漠』(☆4.2) 著者:伊坂幸太郎

「大学の一年間なんてあっという間だ」入学、一人暮らし、新しい友人、麻雀、合コン…。学生生活を楽しむ五人の大学生が、社会という"砂漠 "に囲まれた"オアシス"で超能力に遭遇し、不穏な犯罪者に翻弄され、まばたきする間に過ぎゆく日々を送っていく。パワ…

『象と耳鳴り』(☆3.8) 著者:恩田陸

「あたくし、象を見ると耳鳴りがするんです」 退職判事関根多佳雄が博物館の帰りに立ち寄った喫茶店。カウンターで見知らぬ上品な老婦人が語り始めたのは、少女時代に英国で遭遇した、象による奇怪な殺人事件だった。だが婦人が去ったのち、多佳雄はその昔話…

『地球儀のスライス』(☆3.6) 著者:森博嗣

「黒窓の会」―それは、那古野市きっての資産家の令嬢、西之園萌絵を囲んで開催される秘密の勉強会である。ゲストとして招待されたN大学工学部助教授、犀川創平は一枚の写真にまつわるミステリィを披露する。それは、インドの石塔の遺跡に関する奇妙な謎であ…

『恋恋蓮歩の演習』(☆3.9) 著者:森博嗣

世界一周中の豪華客船ヒミコ号に持ち込まれた天才画家・関根朔太の自画像を巡る陰謀。仕事のためその客船に乗り込んだ保呂草と紫子、無賃乗船した紅子と練無は、完全密室たる航海中の船内で男性客の奇妙な消失事件に遭遇する。交錯する謎、ロマンティックな…

『ザレゴトディクショナル ~戯言シリーズ用語辞典~』 著者:西尾維新

戯言シリーズにまつわる様々な言葉を、著者自らが解説。ネタバレ要素満載につき完全袋とじ。 これさえ読めば、戯言シリーズの謎がほんの少し解決するかも?! 巻末にはファウストvol.3、vol.4に収録されたイラストレーター竹氏の四コマ漫画「戯言一番」も再録…

『赤い指』(☆4.0) 著者:東野圭吾

直木賞受賞後第一作。構想6年の後に書きあげられた書き下ろし長編小説、ついに登場! 身内の起こした殺人事件に直面した家族の、醜く、愚かな嘘に練馬署の名刑事、加賀恭一郎が立ち向かう。ひとつの事件を中心に描き出されるさまざまな親子像。東野圭吾にしか…

『チョコレートコスモス』(☆4.9) 著者:恩田陸

「まだそっち側に行ってはいけない。そっち側に行ったら、二度と引き返せない。」 幼い時から舞台に立ち、多大な人気と評価を手にしている若きベテラン・東響子は、奇妙な焦りと予感に揺れていた。 伝説の映画プロデューサー・芹澤泰次郎が芝居を手がける。 …

今月のマイBEST&カルトミステリー(2006年8月読了分)

(2006.8.31 ブログ再録) いやあ今月は忙しかったですよ~^^; という事で読んだ本は下記の通り。 『コールドゲーム』、 『銀の檻を溶かして ~薬屋探偵妖綺談~』、『三人目の幽霊』、『空中ブランコ』、『今はもうない』、『有限と微小のパン』、『笑わ…

『大志の歌~童話の学校 校歌・寮歌』 著者:安野光雅

茨城県筑波山村私立蝦蟇高等学校校歌 蝦蟇の歌 前を流れる櫻川 後ろをは深き筑波山 蓮咲く沼のほとりこそ わが故郷の誇りなれ 朝露ふくむ車前草(おおばこ)の 群れ咲く下にひそやかに 世の行く末を憂いつつ わが少年の日は過ぎぬ 痔の妙薬といつわりて がま…

『魔剣天翔』(☆3.7) 著者:森博嗣

アクロバット飛行中の二人乗り航空機。高空に浮ぶその完全密室で起こった殺人。エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣をめぐって、会場を訪れた保呂草と無料招待券につられた阿漕荘の面々は不可思議な事件に巻き込まれてしまう。悲劇の宝剣と最高難度の密室…

『夢・出逢い・魔性 You may die in my show』(☆3.4) 著者:森博嗣

20年前に死んだ恋人の夢に怯えていたN放送プロデューサが殺害された。犯行時響いた炸裂音は一つ、だが遺体には二つの弾痕。番組出演のためテレビ局にいた小鳥遊練無は、事件の核心に位置するアイドルの少女と行方不明に…。繊細な心の揺らぎと、瀬在丸紅子の…

『光の帝国~常野物語~』(☆3.8) 著者:恩田陸

膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから―「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への思向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは…

『月は幽咽のデバイス』(☆2.8) 著者:森博嗣

薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。瀬在丸紅子たちが出席したパーティの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散…

『タッチ』 監督:犬童一心

TVアニメとしても絶大な人気を誇るあだち充原作の同名コミックを「世界の中心で、愛をさけぶ」の長澤まさみ主演で実写映画化した青春ラブストーリー。 甲子園を目指す双子の兄弟と幼なじみのヒロインとのピュアで切ない恋模様を爽やかに綴る。 双子の兄弟…

「漢字バトン」

(2006.8.25 ブログ再録) ミステリ好きの神経内科医あまりす先生から感じ・・・おっと失礼、『漢字バトン』なるものを頂きました。 ちなみに先生の記事はこちらから→http://blogs.yahoo.co.jp/yukihiko4302/40798621.html ではさっそくやってみませう♪ Ⅰ.『…

『本棚探偵の回想』 著者:喜国雅彦

神保町のすべての本屋で一冊ずつ本を買う過酷なゲーム、「女の足」テーマでアンソロジーを編む愉悦、探偵小説トレーディング・カード製作に耽る日々、とんでもないミステリを読む『某殺人事件』事件……。 『本棚探偵の冒険』に続く爆笑と驚愕の古書エッセイ第…

『お気に入り映画あいうえお』

(2006.8.23 ブログ再録) 最近いろいろな所ではやった「~あいうえお」。おそらくの発端はcuttyさんの「お気に入りあいうえお」という素敵な記事。 そこから「苦手なもの」や「お気に入り漫画家」などなど、いろいろ変化しつつも派生しております。 という事…

『C.M.B. 森羅博物館の事件目録(3)』 著者:加藤元浩

「Q.E.D」シリーズでお馴染みの漫画家加藤元浩さんが月刊少年マガジンで連載しているミステリー漫画の最新刊。 前作の2巻では「Q.E.D」シリーズとこのシリーズの書き分けという意味で非常に曖昧な部分が出て来てしまいどうしたのもかと思いました…

『人形式モナリザ』(☆2.8) 著者:森博嗣

避暑地に建つ私設博物館「人形の館」。そこに常設されているステージで、衆人環視の中「乙女文楽」の演者が謎の死を遂げた!被害者の一族では、二年前にも、新婚の青年が殺されていた。悪魔崇拝者だった彼は、「神の白い手」に殺されたのだと、若き未亡人は語…

『恥さらしバトン』を読んでしまいました。。。

ミステリ&サッカー好きのべるさんのブログで、「恥さらしバトン」の記事を見かけました。 これは読んでしまうと、その人もやらないといけない、まるで「リング」なバトン。 ということで、挑戦してみました。 1週間後に死にたくないしね(笑)。 01 入院…

『本棚探偵の冒険』 著者:喜国雅彦

乱歩の蔵で狂喜乱舞、ポケミス・ゲットに東奔西走、試行錯誤の豆本作り。人気漫画家による古本エッセイ、待望の文庫化!"蒐めるだけで読まない人"が癒される一冊です。 前から読もう読もうと思っていて、図書館で見つけたのを機会にやっと読みましたよ。 いや…