『本棚探偵の回想』 著者:喜国雅彦

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神保町のすべての本屋で一冊ずつ本を買う過酷なゲーム、「女の足」テーマでアンソロジーを編む愉悦、探偵小説トレーディング・カード製作に耽る日々、とんでもないミステリを読む『某殺人事件』事件……。
『本棚探偵の冒険』に続く爆笑と驚愕の古書エッセイ第二弾。豪華函+月報+蔵書票、充実の造本!

 

古本探偵シリーズ第2弾。今回もいろいろやってくれてますねえ~^^。

 

個人的に共感を覚えたのは新古書店などに多い、作者の名前を読み間違えて違う棚に置かれた本を正しい位置に戻すという作業。
実はこれ、結構僕もやってるんですよ。とくに思いいれのある作家さんとかが違う名前で憶えられてるのか!!と思うと悔しいじゃないですか。
いまでは絶対にありえないでしょうが、東野さんが「ト行」にあったり、山文京伝が「や行」にあったりという事があったんですよね~。

 

しかも古本の蒐集に関する熱意だけではなく、蒐集した古本をいかに所蔵するかというパワーには脱帽。トレカ作り、豆本作りのその後、函作り。
漫画家でもある喜国さんのセンスの良さもあるのでしょうが、ほんと喜国書房発行といってもいい出来のものばかり。
函はほんと自分でも作ってみようかなと思いましたよ。

 

後半に収録されている「本棚探偵の童心」も「~の回想」とはまた一味違った語り口で面白いですね~。
「~の冒険」の裏側にはこんな顛末が!!というほどでもないですが、連載中のファンを意識したエッセイでこういうのも楽しいですよね。

 

いや、ほんとこの本を読んでいると古本屋に行きたくなります。
といってもうちの近所にはあの黄色い看板のお店しか無いのが痛いよな~。
しかもわりと新しい店舗なので本を探す楽しみがほとんどないんですもん。。。
 

(2006.8.24 ブログ再録)