『結婚なんてしたくない』(☆3.0) 著者:黒田研二

f:id:tairyodon:20190607210204j:plain

結婚を意識しながらも、シングルライフを満喫する5人の男たち。そんな彼らの前に"運命の女"が突然現れ、やがて平凡な日常生活が崩れていく。

yahoo紹介より

 

いちおうくろけん応援団見習いの僕ですが、この本を読むのには躊躇しておりました。
なんてたって独身ですから、まあ身につまされそうな気がして(笑)。

 

さてさて登場する男たちは5人、女遊び大好き35歳、アニメオタクの29歳、同性愛者の33歳、パラサイトシングルの42歳、優柔不断の27歳。
そろいもそろってやや誇張気味のキャラばかりではありましたが、大なり小なりこういう人達はいるでしょう。
でも「結婚なんてしたくない」男たちというより「結婚できない」男たちという方が正しいじゃないかと突っ込んでしまいます(笑)。

 

でもそれ以上にこれに登場する女性たちって(笑)。
それぞれのエピソードが語られつつも、全ての物語を1本にまとめる役割に登場するヒロイン(?)がね、極端すぎでしょ。
障害が高ければ高いほど燃えるって、思いついたように○○するかいな、普通^^;;
で、彼女に結婚直前の彼氏を奪われた女性、元彼とヒロイン(?)の前に登場するわけですが、何の脈絡も無くボロボロの格好。
さらにはパラサイトシングルの焼き鳥屋の前に現れる女性なんて、理想的すぎてドラマにしか登場しなさそうなんですが(笑)。
ちなみに焼き鳥屋のおっさんの転落っぷりに笑いつつも、そのきっかけになった事件の流れがその後触れられてないような気がするんですが、気のせい?
転落後の焼き鳥屋がどうして営業を続けられたのがよくわからないのですが^^;;見落とし?

 

ラストのまとめっぷりもね~、物語としてはうま~く収まってるんですけどね、綺麗すぎませんかな。
それまで結構に躊躇、あるいは興味を持ってなかった男連中の変貌っぷりがストレートすぎて。アニメオタクのエピソードの最後のなんともいえない後味は嫌いじゃないですが。
唯一彼女がいた優柔不断君の元カノのえエピソードなんかは説得力の無い『めぞん一刻』(←分かる人だけ分かって下さい)みたいな感じで苦笑でした。
一番説得力を感じたのは同性愛者君かな~。結婚うんぬんのあたりの心の葛藤は十分理解できたような気がします。ただ最後同居相手の彼女が出した結論はちょっと理解し難かったかも。

 

まあ比較的サクサク読めるんですけどね、それだけという感じもして少々物足りませんでした、はい。
ちなみに僕の理想の結婚(夫婦像)といえば、年をとっても縁側で日向ぼっこしながら渋茶を飲み、連続殺人はど~だこ~だ、密室殺人はあ~だこ~だと平和に語るような世界ですな(なんじゃそりゃ)。

 

採点   3.0

(2007.1.10 ブログ再録)