たいりょうのちょっと一息

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『お人形と結婚した男』(☆3.8) 著者:ルイ=トマ・ペルティエ

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大手保険会社に勤める26歳のフランシス。消費者からのクレーム処理の一環でポルノショップを訪れた彼は、"ペニス引き伸ばし器"なるものを購入するはめに。
ほうほうの体で店を去りかけたフランシスだが、プラスティックのお人形に目を奪われる―それは、彼を捨てた最愛の女性ジュヌヴィエーヴに瓜ふたつだった!
まもなく彼は、酒に酔った勢いで"彼女"を購入し、お人形と暮らしはじめるのだが…。
最愛の恋人を失った男の奇妙な同棲生活を描く、ファンタスティックで心温まる物語。

yahoo紹介より

 

「すべてが猫になる」で、ゆきあやさんがまさかの「ねこ3.8匹!」(←しかも!付き)と評価した、あらすじだけ読むと問題作な匂いがプンプンな本書。
近くの図書館にあったので、さっそく借りてきました。
(それにしてもあらすじだけでこれを購入した図書館もすごいかも^^;;)

 

もう最初から爆笑です。
別れ話を切り出された彼女を引き止めるために、主人公フランシスがとった行動がなんと・・・

 

詩の朗読!!

 

アホです、アホ過ぎます。引用される詩も相当恥ずかしいですが、これはその彼女の作品。
いや、この詩を捧げてくれる彼女もどうなんだという気もしなくはないですが、別れたい男にそんな過去の恥部(?)を切り出されたらもうね^^;;
自分でも馬鹿げたことをやっていると思ってる主人公、だったらやるな!!

 

ちなみに彼女の別れたい理由は新しい恋人ができたこと、お相手はテニスのコーチ。
それを聞いた瞬間、フランシス敗北宣言。(この場面でのショックの表現が「ガァーン」というのがまた^^;;)
信用金庫の支店長や靴屋の店長、前立腺の専門医や養蜂家ならなんとか勝てるがテニスのコーチは無理。
基準がわかりません。いやそれ以前の喩えの例が高尚すぎます(笑)。

 

そもそも会社でどうやって評価してもらえるのか謎の勤務っぷりのフランシス君。
ナンパに失敗して自棄酒、そのあげくに酔っ払ってダッチワイフ購入。

 

大丈夫かフランシス!?どうなるんだ、フランシス!?

 

そして展開は奇妙な同棲(?)生活へ。
どこまで本気なんだ・・・というかどこまで自虐的なんだというツッコミをしつつも、意外なまでにユーモラスかつハートフルな展開が繰り広げられます。
ベットでの葛藤っぷりはなかなか秀逸。
それにしてもここまでのめりこめるというのは相当できのよいダッチワイフなんでしょうな。
昔見たダッチワイフ(お芝居用ですよ!!)はとてもここまで感情移入できる代物ではなかったなあ^^;;;
あ、使用はしませんでしたよ!!

 

それはさておき。
さらにはダブルデートでの顛末から一気に展開する物語に引き込まれますな~。
予定調和なのか、それとも一発逆転なのかよくわからない終わり方も心にしみます。
ゆきあやさんがダッチワイフだからこそ面白いといったのもうなずけますね。

 

それにしても適当に選んで、やばそうなあらすじのタイトルを選んで、なおかつ面白い小説を引き当てるゆきあやさん。
まさに書評ブログに選ばれた女性!!(どんな女性だ)
適度に読みやすく(分量少な目、字大きめ、約40分で読み終わりました)、なおかつ面白い拾いものの一品。
美味しゅうございました。そして、ジャンに幸あれ!!

 

採点   3.8

(2007.1.19 ブログ再録)