『正月十一日、鏡殺し』 著者:歌野 晶午

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電波オタクの予備校生が聴いた不思議な隠語「カチカチドリを秋葉原で飛ばせ」の謎(盗聴)、猫マニアの恋人をもつサラリーマンに宿る殺意(猫部屋の亡者)、姑に対する憎しみをエスカレートさせる妻の心理を追う(表題作)等、日常の中に潜む恐怖を描く戦慄の7編。ミステリー最前線を疾走する鬼才の傑作集。
                              
Amazon紹介より
(2005.10.8 ブログ再録)

 
 これは・・・・感想難しいなあ~。

 最初はそれなりにミステリーしてるんです。とはいっても、あまり凝ったつくりではないんですが、フンフンと読み進める事ができる感じ。
まあ、悪くいうと印象に残らないんですよね。なかには、え?結局なに?みたいな作品もあるし。個人的にあまり歌野さんは、短編に向かないんじゃないのかな、と思ってしまいました。

 それが後半になるにつれ、明らかにミステリから逸脱し始めて変な方向に走り出します。
ん?と思って、最後まで読んでいくと、最後の最後、強烈な表題作が待ち構えてました!!

読み終えた後に残ったのは強烈なまでの生理的嫌悪感。
僕の中ではのスプラッタシーンを超えました!!</font>

 『殺人鬼』は読み終えた後も、時々怖いもの読みたさに本を捲る気になるんですが、これはお手上げです。
 うーん、軽い気持ちでは薦められないです。
でも、これもある意味作者の実力なのかな。確信犯的にこの読後感を狙ってるような気がするし。

 今回の採点は

採点不能!!

もう、僕にはこの作品の正しい評価がよくわかりませんでした。とにかく表題作が感想の総てを左右する。
僕の中ではそんな作品です。