たいりょうのちょっと一息

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『陽気なギャングが地球を回す』 著者:伊坂幸太郎

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確実に他人の嘘を見抜くリーダーを筆頭に、正確な体内時計の持ち主、演説の達人、天才スリという面々で組織されたギャング団が活躍する長編サスペンス。著者は、言葉を話すカカシ「優午」が殺されるという奇想天外なミステリー『オーデュボンの祈り』や、レイプという犯罪の末に誕生した主人公「春」の苦悩を爽快なタッチで描いた『重力ピエロ』など、作品ごとに個性的なキャラクターを生み出してきた伊坂幸太郎。特異な才能を持つ4人の男女が、思わぬ事態に巻きこまれていく本書は、その真骨頂ともいえる痛快クライム・ノベル!! Amazon紹介より
 

 今もっとも勢いのある作家の一人、伊坂幸太郎のブレイク直前(?)の作品ですね。

 やっぱり、この人の文章は流れがあって非常に読みやすい。同系の作家としては、石田衣良さんなどがいますが、彼らと較べても勝るとも劣らないと思います。
 まず、個々の設定が秀逸。それぞれの持っている能力が、物語の展開にうま~く絡み合っていくあたりなんかは、伊坂ワールドだと思います。導入からラストまで、一つ一つの言葉に伏線が散りばめられているあたりは、読み易さに騙されて最後にアッと言わされる感じ♪

 ただ、若干先がよめるというか、少し類型的なパターンに陥っている気もするので、ちょっと中だるみ感も残らないではありません。
でも、『重力ピエロ』や『アヒルと鴨のコインロッカー』とはまた違う軽味があって、楽しめる1品です。

 間違いなく、そのうち直木賞とるだろうね、伊坂さんは。

 (2005.9.29 ブログ再録)