解題『金田一少年の事件簿』(第6回)

金田一少年の事件簿』といえば、ミステリ漫画至上『名探偵コナン』とならんで、もっとも読まれた作品でしょう。で、それはネタパクリの歴史でもあります!!おかげさまでかなりの確率で犯人を当てることができました。ということ、このミステリ漫画を語る上で絶対はずせない『金田一少年の事件簿』を少しづつ振り返ってみようと思います。ちなみに僕はこの漫画嫌いじゃないですよ。 タロット山荘殺人事件

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人気アイドル・速水玲香の願いで、彼女の父親が経営する青森のペンション「タロット山荘」にやってきた金田一一(きんだいちはじめ)。その翌日、1枚のタロットを残し、宿泊客のひとりが姿を消す。そして見つかった死体は、タロットに見立てたかのように風車に磔(はりつけ)にされていた!!運命のカードに導かれるように、次々と起こる連続殺人。現場に残された手がかりから、一は玲香の父親を犯人だと推理するのだが!?

 

 いやあ、まさか結城先生に再会できるとは思いませんでした。で、今回は殺人の見立てでタロットカードが使われ、またその過程における些細なミスが犯人の正体を暴くきっかけにもなるのですが・・・・ 何故、見立てにする必要が??? その理由がまったくわかりませんでした。こんな事しなきゃあ、もしかしたら犯人は捕まらずにすんだかもしれないのに。あと、あんなポケットに自然に雪が入るもんなんですか?オーナー殺害の移動トリックも恐ろしくリスク高いし。うーん、謎はふかまるばかりです。

 

蝋人形城殺人事件

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中世の古城を舞台に、世界中の名探偵を招いて行われる「ミステリーナイト」。金田一一(きんだいちはじめ)は、明智警視の誘いでこのイベントに参加することになった。 “蝋人形城”の異名通り、城内には参加者そっくりの蝋人形が立ち並んでいた。そしてゲームと称して“殺されて”いくその人形は、これから起こる連続殺人の予告でもあった!!自ら殺人者を名乗る謎の人物「Mr.レッドラム」とは何者なのか?そして明智警視がこのイベントに参加した理由とは? 

 

 まず、冒頭にミニミステリーがあるのですが、今どきこんなトリックなんて(笑)。 この事件のなによりすごいのは、犯人が殺害事件後に隠れている場所です。オイオイ、そんな事しなくても大丈夫な方法探せよ!! このあたりは、乱歩の怪人20面相的なセンスを感じさせてくれて嫌いじゃないんですけどね。 全体としてはどうなんでしょう。あまり空間の面白さもないし、あまり好きじゃないかも。