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『クビツリハイスクール ~戯言使いの弟子~』(☆3.0) 著者:西尾維新

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「紫木一姫って生徒を学園から救い出すのが、今回のあたしのお仕事」「救い出すって…まるで学園がその娘を拘禁してるみたいな言い方ですね」人類最強の請負人哀川潤から舞い込んだ奇妙な依頼に従って私立澄百合学園、またの名を"首吊高校"に潜入した「ぼく」こと“戯言遣いいーちゃんは恐るべき殺戮の嵐に巻き込まれる―。新青春エンタの真打ち、「戯言シリーズ」。 


Amazon紹介より

戯言シリーズ』第3弾は、いきなりいーちゃんの女子高生コスプレで始まり、しかもその格好のまま女子高に潜入し、一人の女子高生を救出しなさいという、まあこれだけよむと、完全に萌え系小説(どんな小説?)なんですか、さすがに西尾維新です、一筋縄ではいきませんな。

とはいっても、過去2作と較べても本格風味はちょっと薄くなってます。密室バラバラ殺人は登場しますけど、そのトリックはかなり古典的なものだし、殺人犯の正体も十中八九途中で分かるんじゃないかと思います。っていうか、西尾さんもその辺は変に隠そうとも思ってないんじゃないかもしれないですけど。

読んでて、密室事件うんぬんより閉鎖的な学校空間の中で繰り広げらる山田風太郎先生ばりのトンデモ格闘術を楽しむっていうのが正しい読み方もしますね。登場人物達も萌え系率はシリーズの中でも一番高いというか、ヒロイン紫木一姫(この名前からして・・・)はシリーズ通して最高の萌えキャラの様な気がするんですけど・・・まあ僕は浅野みいこのファンですからそんなには萌えませんでしたが(笑)。

そうはいっても単なる萌え系アクション小説(こんな括りがあってるのかどうかは分からないけど)に留まらず、相変わらずいーちゃんの戯言パワーは炸裂してますし、萌え系キャラの中に隠された哲学的思考も相変わらず練りこんだものになってますし、読み終わったときにはやっぱりそれなりにズシンとくるものはありました。

純粋ミステリ系が好きな人にはちょっと食指が伸びないかもしれないですけど、でも読まないのはちょっともったいないかも、とりあえずクオリティに関しては相変わらず高いシリーズという印象は、やっぱり変わりませんでしたよ~。

(2006.4.13 ブログ再録)