たいりょうのちょっと一息

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『ほうかご探偵隊』(☆4.2) 著者:倉知淳

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僕のクラスで連続消失事件が発生。僕は四番目の被害者に!といっても、なくなったのはもう授業でも使わないたて笛の一部。なぜこんなものが!?棟方くんの絵、ニワトリ、巨大な招き猫型募金箱、そしてたて笛が一日おきに姿を消すという奇妙な事件が五年三組にだけ起こっている。ニワトリなんか密室からの消失だ。この不可思議な事件を解決してみないかと江戸川乱歩好きの龍之介くんに誘われ、僕らは探偵活動を始めることにした。僕がちょっと気になっている女子も加わり事件を調べていくのだが…。そこにニワトリ惨殺目撃証言が!町内で起きた宝石泥棒との関連は?龍之介くんの名推理がすべてを明らかにする。 


Amazon紹介より

よーく思い返してみると、倉知さんの作品って『星降り山荘の殺人 』と猫丸先輩の短編を一つしか読んでないんですよね~。
まあ、そこにはまったくたいした理由もないんですけど・・・。

で、今回はというと・・・いいですな~、これまた。
何がいいって、箱カバーがいいじゃないですか。穴から覗くとぼけた顔の招き猫、登場人物らしき少年少女の可愛いイラスト。
この唐沢なをきさんのイラストが、作品によりいっそうのほのぼの感を与えてくれて。
このシリーズの挿絵の中では一番好きかも(ミステリ全体ではやっぱり神麻嗣子で・・・)。

ちなみにこの挿絵、一箇所変なトコロがあります。その場面にいないはずの子供が書かれてるんですよね~。多分先入観で書いちゃったんじゃないかと思うんですが、最初は何かのヒントかと思いましたよ。

で、作品はというと、クラスで起きる奇妙な消失事件を解くために結成された、いわゆる「少年探偵団」系の作品です。
どうしても子供の読者を意識すると、主役が子供達になってしまいがちなんですが、でも

'''そこに登場してる人物がかわいけりゃいいじゃん!!'''

ってな感じで、たいして問題じゃないですよね。
カラ回り気味の学級委員長の存在や、イラストの風味をあわせると、ちょっと「ちびまる子ちゃん」を彷彿とさせますが、でもそのおかげでどこかホンワカした小説に仕上がってるのがいい感じ。
謎を解明するのは、おもに龍之介くんの役割ですが、この子供、ちょっとこしゃまっくれてる感があって若干違和感がなくもないです。
というか、思考や探偵手段がかなり大人びてて、イラストが無かったらちょっと嫌いになってたかも。

事件の謎も、2転3転して(というよりも、龍之介があえてそうしてるんですけど)、結構読んでて面白かったですね~。ちなみに、僕は思いっきり龍之介くんにひっかけられましたけど。
でも、最後に主人公の少年が言う言葉

わくわくするような面白い本。そういうお話がある限り、楽しい謎解きは終わらない。僕はそう思うんだ。 

そう、その通りなんだよ!!
もう、この言葉とイラストで0.2点プラスです!!

(2006.5.10 ブログ再録)