『詩的私的ジャック』(3.0) 著者:森博嗣

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大学施設で女子大生が連続して殺された。現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。N大学工学部助教授・犀川創平とお嬢様学生・西之園萌絵が、明敏な知性を駆使して事件の構造を解体する!
Amazon紹介より
 

今さらこんな前置きもいらないと思いますが、「S&Mシリーズ」第4弾。今回は二人の住む那古野市でおきる連続殺人事件です。しかしだんだんN大が不動高校に見えてきたのは気のせいでしょうか。。。

はい、今回のトリックですが、うん、分かるわけないでしょう!!まさに○○トリックの王道というか・・・。でも、まあ嫌いじゃないんですけどね(笑)。

こうなると、作品の根幹を支えるのが、動機しかありませ。とはいっても、他のブログの記事等でお見かけする意見のとおり、動機の部分から犯人を絞る、っていうミステリの楽しみ方はこのシリーズには期待できません。
むしろ、想像できないような、不可思議な動機がこのシリーズの面白さだと思ってる僕なので、今回はどんなんだと・・・。

うーん、これまでに比べると一番人間らしいかも・・・いや、でもある意味やっぱり人間離れしてるのか・・・
この動機は、京極さんの『魍魎の函』でいうところの、憑き物の通る瞬間の積み重ねなのかも。
でも、あの動機でこれだけの殺人犯しちゃうだもんな~。

ところで、歌い文句のひとつである「歌詞に見立てた死体」なんですが、そんなに似てるとは思えないなのは、僕だけでしょうか・・・。

 

(2005.10.28 ブログ再録)