『おれはねこだぜ』 作・絵 佐野洋子

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楽家協会のお仲間、きいちごジャムさんのブログで紹介された絵本です。
作・絵の佐野洋子さんは、有名な『100万回生きたねこ』の作家さんでもあります。

 

とにかくこの記事を見た時に、ものすごくインパクトを受けましたので、図書館で探し手にとってみました。
あらすじなのですが、きいちごさんが素敵なあらすじを書かれているので、引用させていただきます。


「こんやは ひさしぶりに、さばでも くうか。」おひるに さばを たべた ねこは さんぽを しな
がら さばのことを かんがえています。

すると うしろから ねこめがけて さばが とんできます。 「こんなはず、あるもんか」ふりかえる
と さばたちは きれいなこえで うたいながら ねこのあとを すいすい およいで おいかけてくる
のです。

「きみは さばを くっただろ!」
「じょうだんじゃない。おれは ねこだぜ!」
「きみは さばを くっただろ!」
ねこはにげます。
「おれは ねこだぜ!おれは ねこだぜ!」
どこまでもおいかけてくる さば…

きいちごジャムの読書日記より


この本を読んで一番思ったのは、絵本は絵の楽しさとリズムカルな文章が必要だな~って事。
とくにこの絵本、どことな~くかっこつけた猫さんがさばに追いかけられるってのがなんだか不思議におもしろいです。
最初はなぜさばなのか?と思いましたが、じゃあ別の魚だと・・・やっぱりさばしか考えられないですね(笑)。

 

お気に入りは映画館の場面。さばに追いかけられた猫さん、なんとか映画館に逃げ込みます。そしてそこでまっていたのは・・・。
もうシュールな絵に大爆笑してしまいました^^;

 

とにかく非常に面白い絵本、子供から大人までみな楽しめると思います。

 

そしてこの絵本、とっても不思議な終わり方をしております。
これはどういう意味なんだろ~???

 

きいちごさんに質問したところ、

 

「多分あの最後は猫はどんな目に合っても猫で、猫は魚を食うものだ、ということなんじゃないかと思っているのですが」

 

という解釈を頂きました。ちなみにうちの母親も同じ解釈(それ以上に、読みながら「さば臭い」を連発してましたが^^;)。
僕は人間好きなものを前にするとついつい我を忘れてしまうので、くれぐれも気をつけてくださいよ・・・と深読みしてみました。
でもきいちごさんや母の解釈の方がしっくりくるな~。

 

皆様のご意見も聞いてみたいところです。


(2006.7.30 ブログ再録)