たいりょうのちょっと一息

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『ヒトクイマジカル ~殺戮奇術の匂宮兄妹~』(☆4.2) 著者:西尾維新

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「…具体的に、あなたは何の研究をしているのですか?木賀峰助教授」「死なない研究―ですよ」永遠に生き続ける少女、円朽葉をめぐる奇怪極まりない研究のモニターに誘われた“戯言遣い”こと「ぼく」は、骨董アパートの住人・紫木一姫と春日井春日とともに京都北部に位置する診療所跡を訪れる―が、そこに待ち受けていたのは凄絶な「運命」そのものだった!"一人で二人の匂宮兄妹"―"殺し名"第一位の「匂宮」が満を持して登場する、これぞ白熱の新青春エンタ。戯言シリーズ。 


Amazon紹介より

戯言シリーズ”の第5弾ですが、小説のしてはこれまでのシリーズ作の中でも1番じゃないですかね~。
本格ミステリとしては、やっぱり『クビキリサイクル』が一番完成度が高いと思うけど、エンターテイメント・・・というか、新青春エンタですか、そういう意味では掛け値なしに傑作だと思うんですけど。

前作で戯言を木っ端微塵に破壊された主人公いーちゃん、それでも相変わらず戯言使ってますが、でもそこには確実に変化が感じられますね~。周りの人間との関わり方の中で繰り出す戯言が、今までのいーちゃんからはちょっと想像できなかった方向に走ってるよ、と思うところもあちらこちらで感じられたし。
またこの1作だけでもいーちゃんの心の変化が非常に心に残ります。

でもこの変化を楽しもうと思うなら、当然シリーズを通して読んでなきゃ駄目だし、この1冊だけでも十分面白いと思うけど、でも先にそれまでの作品を読んでなきゃ絶対損だと思うのです。
今回の事件の中で、ある一人の登場人物に死にはシリーズを通して初めて泣きました。これもまたそれまでの作品の積み重ねがあって泣いたんだと思うわけで、そういう意味でほんと計算して書かれてるなと思いますよ。

まあ、表紙から想像できる部分として、シリーズ通してかなり(というか全員?)萌え系キャラが出てきますが、それだけで切り捨てるのはもったいないですね。物語(シリーズ)において、ちゃんと萌え系である必然を感じ取れるからで、だから登場人物達のアニメチックな謎の擬音語にも違和感なく読み進められるんだと思うので。

さてさて、今回の作品でついにラスボス登場みたいな感じなので、彼といーちゃんの関係がが果たして物語をどう終結させるのか。いーちゃんと“青色サヴァン”玖渚友はどうなるのか(個人的には浅野みいこさんとの関係も気になりますが・・・)、とりあえず図書館に予約してたシリーズ最終作『ネコソギラジカル』3部作非常に楽しみです。はやく返却されてくれ~。

(2006.4.13 ブログ再録)