たいりょうのちょっと一息

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『プリズンホテル 冬』(☆5.0) 著者: 浅田次郎

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阿部看護婦長、またの名を"血まみれのマリア"は心に決めた。温泉に行こう。雪に埋もれた山奥の一軒宿がいい…。大都会の野戦病院=救命救急センターをあとに、彼女がめざしたのは―なんと我らが「プリズンホテル」。真冬の温泉宿につどうのは、いずれも事情ありのお客人。天才登山家、患者を安楽死させた医師、リストラ寸前の編集者。命への慈しみに満ちた、癒しの宿に今夜も雪が降りつもる。 


Amazon紹介より

浅田次郎の傑作娯楽小説第3弾。
極道の大親分木戸仲蔵オーナーの経営する名物ホテル『奥湯元あじさいホテル』通称『プリズンホテル』も冬を迎え、一層と人情ストーリーに磨きがかかってます。

今回もレギュラーメンバーに加え、伝説のアルペニスト、イジメを苦にした自殺志願者の少年、医者に看護婦、原稿取りの切り札編集者とと、多種多様なゲスト(?)が登場します。

シリーズの例にもれず、始まりから終わりまで泣かせてくれます。
今回印象に残ったのは、レギュラーメンバーである作家の父が再婚相手に贈ったプロポーズの手紙、そして作家の愛人がラストに叫ぶ心に秘めていた思いですね。
もう、シリーズを通して読んでいる読者には、ホント涙無しには読めないシーンです。

人物設定は類型的、でも人物造形に素晴らしい深みと重みをもった文章力は、まさに浅田節。
男なら泣きます。女性でも泣けるぞ。
何度読み返しても泣いてしまう、とにかくお勧めでございやす。


(2006.2.15 ブログ再録)