Amazon紹介より
少年の意識が猫の乗り移る・・・この設定を見たときに、ああ西澤さんらしいなあと思いました(笑)。
まあ、こういう設定自体は珍しくもなんともないたぁ~思いますが、それでもねえ。
でも、猫の時と小学6年生の体の時との視点の書き分けはいい感じだし、なんとなくリアリティを感じてしまうのは、もしかしたら西澤さんも・・・な訳ないですね。
内容自体はジュブナイルとしては結構ハードな気がします。
サイコキラーに狙われる小学生、動物虐待、子供特有の残酷な心理描写。
今現在どのジュブナイルの世界では、どういった表現が主流なのか、っていうのをまったく知らないので、どこまで書いていいものなのか、っていう判断はつきかねますが、実際は子供っていうのは大人が思うほど甘くはないっていうのも真実だと思うわけで、これはこれでありなのかな~。
事件そのものは、ある程度犯人は明らかだし、そんなに難しくしてないので分かりやすいと思います。
文章もさらっと書いてあるし、特に理由も無く猫と人間が入れ替わるっていうのも、まあなんとなくいいんじゃないか、と納得しちゃってる自分がいるので(西澤マジック?)、よしとしましょう。
タイトルが露骨なので、なんとなく仕掛けが分かるのはなんですが。
クライマックスあたりの展開はちょっとドーンとしないわけじゃないですが、それでも最後は心に残る感じには仕上がってるので、これなら子供に勧めてもよいのかな?
個人的には、西澤さんらしくあり、ハートウォーミングあり、という感じで、それなりに満足満足。
でも、なぜこの表紙???
それにしても、猫のブーメランジャンプは1回見てみたいぞ~!!
(2006.5.14 ブログ再録)