『厭魅の如き憑くもの』(☆4.0) 著者:三津田信三

憑き物筋の「黒の家」と「白の家」の対立、「神隠しに遭った」ように消える子供たち、生霊を見て憑かれたと病む少女、厭魅が出たと噂する村人たち、死んだ姉が還って来たと怯える妹、忌み山を侵し恐怖の体験をした少年、得体の知れぬ何かに尾けられる巫女―。…

『骸の爪』(☆3.0) 著者:道尾秀介

20年前から瑞祥房に脈々と息づく死者の怨念に真備が挑む、シリーズ第2弾。;「オン……リ……マリ……」取材のため、滋賀県の仏所・瑞祥房を訪れたホラー作家の道尾は、深夜の工房で不気味な囁き声を聞く。仏師たちにその話をすると、全員黙り込み、彼は瑞祥房から…

『θは遊んでくれたよ』(☆3.0) 著者:森博嗣

飛び降り自殺とされた男性死体の額には「θ」と描かれていた。半月後には手のひらに同じマークのある女性の死体が。さらに、その後発見された複数の転落死体に印されていた「θ」。自殺?連続殺人?「θ」の意味するものは?N大病院に勤める旧友、反町愛から事件の…

『W県警の悲劇』(☆3.0) 著者:葉真中顕

警察官であるより前に、一人の人間として、常に正しくありたいんだよ――「警察官の鑑」と誰からも尊敬されていた熊倉警部。W県警初の女性警視へと登りつめた松永菜穂子は、彼にある極秘任務を与えていた。その最中の、突然死。事故かそれとも……。事故として処…

『ステーションの奥の奥』(☆4.2) 著者:山口雅也

小学六年生の陽太は吸血鬼に憧れていること以外はごく普通の小学生。そんな陽太には一風変わった叔父がいる。名前は夜之介。陽太の家の屋根裏部屋に居候している物書きだ。 そんな叔父と甥が、ある日テレビで「東京駅」が大改築されることを知り、夏休みの自…

『φは壊れたね』(2.6) 著者:森博嗣

おもちゃ箱のように過剰に装飾されたマンションの一室に芸大生の宙吊り死体が!現場は密室状態。死体発見の一部始終は、室内に仕掛けられたビデオで録画されていた。タイトルは『φは壊れたね』。D2大学院生、西之園萌絵が学生たちと事件の謎を追究する。森ミ…

『向日葵の咲かない夏』(☆4.4) 著者:道尾秀介

明日から夏休みという終業式の日、小学校を休んだS君の家に寄った僕は、彼が家の中で首を吊っているのを発見する。慌てて学校に戻り、先生が警察と一緒に駆け付けてみると、なぜか死体は消えていた。「嘘じゃない。確かに見たんだ!」混乱する僕の前に、今度…