イングランドVSパラグアイ

欧州勢の中では優勝候補の筆頭とも目されるイングランド。初戦の相手は南米の強豪パラグアイ。優勝を目指すチームが大会初戦、どう入るのか楽しみにしてました。

試合は開始早々4分、左サイドで得たFKをベッカムがゴール前へ。両チームが競り合う中、パラグアイDFガマーラがまさかのオゥンゴール。
ただあれは責められないかなと。それぐらいベッカムのキックの質が良かったですね。
開始早々の失点でゲームプランがいきなり崩れたパラグアイにさらなる悲劇が。正GKビジャルがクリアの際に足を痛め無念の交代。涙を流しながらピッチを去る姿に僕の胸もグッときてしまいました。

浮き足立つパラグアイ相手にイングランドはさすがの試合運び。ジェラード、ランバートベッカムの高性能パス、さらにJ・コールのドリブル突破でパラグアイを一方的に攻め立てます。中盤に関していえば、ブラジルを上回って今大会最強じゃないかとさえ思わせました。
ところが前半20分すぎから、試合は一気に膠着状態。落ち着きを取り戻したパラグアイディフェンスの前に攻めあぐむイングランドパラグアイイングランドのミスをつき時折鋭いカウンターを見せるものの、シュートまではなかなか行けず、前半終了時にはほぼ互角のペースになってました。

前半のイングランドで気になったのは、中盤より前が積極的なプレスを見せ相手を追い込むものの、若干最終ラインが深い位置取りを取って、その間でパラグアイに割と楽にボールを持たせる展開が何度かあった事。パラグアイが攻撃時にもう少し人数を掛けていれば危険なシーンが増えたかも。さらに左SBのA・コールがすこぶる調子が悪かった事ですかね。J・コールとの連携も悪く、左サイドにぽっかりスペースを作ってしまう事がありました。

後半どう修正してくるのかなと思ったのですが、立ち上がりからリードされてるパラグアイの積極的なプレスの前に押し込まれる展開。運動量もがくっと落ちてこぼれ球を拾えなくなります。FWクラウチの長身を生かしたポストワーク(予想以上に巧かった・・・)で攻め込む時もあるのですが、人数が足りずパラグアイの前にチャンスすら作れなくなります。こうなると完全にぺースはパラグアイ、自慢の中盤もパスミスが目立ちはじめ、最終ラインの奮闘でしのぐ展開が続きます。ただパラグアイも期待のサンタクルスが中盤まで下がってボールを受けるので、ゴール前の高さを欠きなかなかチャンスが作れません。さらにボールを奪ってからの展開が遅かったのもあり、結局そのまま1-0で試合終了。

全体としては、パラグアイがゲームプラン通りの試合運びでイングランドを押さえただけに、オゥンゴールの失点がほんとに悔やまれます。
イングランドは実力は感じさせるものの、やや攻撃パターンが少なく、さらに相手にペースを掴まれた時にいかに流れを変えるかという部分で不満が残りました。後半期待のウォルコットの投入でかき回すのをちょっと期待しましたが、さすがにそこまでのギャンブルはね^^;あと、A・コールが絶不調。パスミスも多く、ボールをキープ出来ずにピンチを何度か招いてました。自陣でボールを奪った後のファーディナンド、G・ネビルのプレーの軽さもちょっと目についたかな。

しかしまあ正直凡戦の部類に入る試合でしょう。イングランドは予選最終戦スウェーデンに照準を合わせてるんですかね~。ちょっと不安。