『帝一の國』

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監督:永井聡
脚本:いずみ吉紘
原作:古屋兎丸帝一の國

出演:菅田将暉
   野村周平
   竹内涼真
   間宮祥太朗
   志尊淳
   千葉雄大
   永野芽郁
   吉田鋼太郎
予告編の段階で、バカ面白いか、それとも地雷かどっちかだろうなー、と思ってましたが、前者で良かった。Blu-rayにて。

原作を読んでないから、再現度は不明ですが、登場人物がみな色んな方向に吹っ切れてていいですねぇ。

心の優しいピアノ大好き少年の帝一、がとある事をきっかけに将来は総理大臣になり自分の國を作るためにまずは生徒会長を目指すという、マンガテイストの典型的な荒唐無稽ストーリー。
主人公・帝一からして、目的の為には手段を選ばず、有力な先輩には犬になり尻尾を振り、ライバルが現れたと思ったら相手が受けた編入試験のテスト問題を(不正に)入手し、勝手に勝負をして一喜一憂(この場面の菅田将暉吉田鋼太郎の掛け合いと血管ブチ切れ芝居が秀逸)。

幼い頃からの帝一のライバルである東郷菊馬も、帝一以上になんでもありの虫の好かないキャラクター(野村周平はこんなキャラが似合うなぁ)だし、次期生徒会長戦を争う森園億人の優しい顔の裏には何かありそうなキャラ(千葉雄大はキレイな顔してますなぁ)と、金髪ロン毛で肉弾実弾上等の分かりやすいライバルキャラである氷室ローランド(間宮祥太朗は「学校のカイダン」でもこんなキャラじゃあ・・・)の対比もいい。

帝一の彼女である女子高生・美美子(永野芽郁はやっぱり可愛い)も普通の女子高生にみえてどこかずれてそうだし、とにかく周りのキャラが濃すぎて、唯一の普通キャラ・大鷹弾(今こんな役をやらせたら竹内涼真に勝てる人はいないのでは)が逆に浮いて見えるのが恐ろしい。

日本政治の縮図のような生徒会(何かあるたびに見せる高速拍手が癖になる)、見目麗しいふんどし姿の和太鼓祭り、ホントに効果があるのか謎だけれどなんか楽しいマイムマイム作戦。原作通りなのか、映画オリジナルのエピソードがあるのかわからないけど、時にスベっちゃいそうなコミカル物語を役者陣に大真面目に演じさせてるので、シュールで面白い。

でもそんなシュールさに目を奪われてたら、コミカルの間から覗かせるシニカルな視線にやられてしまう。コミカライズされているけれど、笑ってみてる部分は実は実際に今の日本で表面上大真面目に繰り広げられてる事と同じなんじゃないかと気付かされる。だから映画の最後の帝一の台詞が強烈に印象に残る。今まで茶番に見えてたことが実はリアルで、胸を打たれるような場面が実は茶番だったのかもしれない・・。

原作通り云々を通り越して、映画としてキチンと完成してて面白い。これなら続編が出来てたら観てみたいな~。そしてなぜかエンドロールで披露される永野芽郁のダンスが可愛すぎる・・・

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