『キララ、またも探偵す』(☆2.0)



まずはあらすじ。

僕らの「どじっ娘」メイド、キララが帰ってきた! ご主人様のためならあんなコトもこんなコトも、ついでに難事件も解決します!

アイドル好きの童貞オタク大学生・乙島侑平の家に、美少女メイドロボット「キララ」がやってきた。
人間と見わけのつかない超美少女メイドにアレコレご奉仕されて、ドキドキしっぱなしの侑平。ご主人様のためなら、あんなコトもこんなコトも、もっとスゴイことも……!?
秋葉原の話題をさらった世界初の美少女メイドミステリー『キララ、探偵す。』に続く第2弾!
ふだんは「どじっ娘(こ)」メイドのキララが、孤島で、謎の研究所で、怪しげな廃屋で、美少女アイドルたちと一緒に大活躍します。

文藝春秋紹介より

ご主人さまぁ~、キララが帰ってまいりましたぁ~♪♪

一部のブログ仲間の間で話題を席巻したキララが帰ってきました。
しかも前作を上回る恥ずかしい表紙で^^;;
べるさんも予約で借りられたそうですが、私も予約。
あのカウンターで受け取る瞬間といったら・・・まだまだ羞恥プレイを楽しむ域には達してないようです、私。

ちなみに現在、べるさんが麗しいメイド服姿を披露なさっておりますが、どうやら私がこの本を記事にするまでそのままでいらっしゃる予定らしい。
思わず、読むのを先延ばしにして羞恥プレイを・・・と考えなくもなかったのですが、ヘタレな私のこと、そんな度胸はありませんでした(笑)

前作の記事を読んでみると、ほとんどがキララのことばかっり触れて、ミステリの部分にまったく書いてない破綻したんもんでしたが、今回はそれ以上に書くことがないんですが^^;;
そもそもみなさんがおっしゃってるように、全然探偵してないぞ、キララ(笑)。
途中でいなくなるわ、光瑠が探偵するわ、ミス・キャンベルはすごいことになるわ。
他の人が頑張りすぎてるせいで、キララの印象がほんと薄い。
薄すぎて、メイド姿を披露することもほとんどないのだ!!
竹本さんの趣味が変わったのか!!
いかん!!いかんぞ、キララ!!
メイド服無くして、なんのキララなのだ!!
べる子さんを見習うのだ!!!!

・・・おっとっと、べつにメイド好きでもないのに、なぜか興奮してしまいました。
冷静になりましょう。

正直、読んでてここまでテンションが挙がらないのも珍しいなぁ~。
ダラダラした展開とミステリ濃度の薄さ、ミス・キャンベルのカタカナ語・・・
全部が私にとってマイナスに働いたような。

特に「キララ、失踪す」。
とにかくワトソンたる侑平の頭の回転があまりに鈍いせいか、分かりきったことをグダグダと説明されて、イライラすることしきり。
あまりにグダグダなので、こっちの脳みそまでとろけてきそう。
それに複数のアンドロイドが唐突に登場してくるもんだから、さらに混乱。
そもそも、キララと他のアンドロイドの個性の違いが前作ほどにはなかったから、もう何がなんだか・・・。

「光瑠、探偵す」も、似たようなダラダラ感はあるんですけど、まだ語り手が光瑠だから読める。
彼女の侑平を見る冷たい視線には同感しきりだ。
もし、べる子さんにそんな目でみられたら(萌)・・・なんて思ったことは一度もないぞ!!
ラストの展開はちょっとおお!!と思ったり。作品中でやたら語られる「ロボット三原則」をうまく纏めとして使っているあたりに、竹本さんのこだわりが感じられるような気がしないでもありません。

しかしなんといっても強烈なのは「キララ、赤面す」ですな。
クララが出ない分、今回ミス・キャンベルがエロを担当してくれてるんですが・・・・
ほんとにこれが文藝春秋に載ったのかよと^^;;;;;
と、思わず突っ込まずにはいられません。
いまどきの官能小説でもここまでストレートにはかかねぇんじゃねえの、と思ったり。
赤面に偽りなし。前作よりも描写は短いのに濃さは倍増?
作中に登場してくる謎の男の正体も脱力でしたが。。

もう、正直ここまでの3作はイロンナ意味できつかったのですが、最後に収録されている4ページ弱の掌編が実によかった。
これだけで評価ちょいプラスです。
この作品に限らずいわゆるロボット物・アンドロイド物の深層的なテーマがこの短い作品の中にすべて詰め込まれてます。
おもわずホロッときましたよ、私。

そろそろこのシリーズは私には限界かも^^;;;


採点  ☆2.0