『トリプルプレイ助悪郎』(☆4.3)


岐阜県の山奥―裏腹亭。偉大な作家・髑髏畑百足が生活していた建物に、その娘であり小説家である髑髏畑一葉はやってきた。三重殺の案山子―刑部山茶花―が送りつけた予告状から事件は始まる―。気鋭・西尾維新が御大・清涼院流水の生み出したJDCワールドに挑む!維新×流水=無限大。

yahooより

はやみねかおる西尾維新週間の最後を飾るのは西尾維新のこの作品。
ええ、分かりますねこの語感。
なぜか帰ってきましたJDCトリビュートby維新×流水にして、数少ない西尾本格ミステリシリーズ(←シリーズ?)。

前回の『ダブルダウン勘繰郎』では誰もが驚いたまさかの☆4.2・・・
すいません、嘘つきました。前回の記事にコメントくれたのはabeさんとゆきあやさんだけっす。誰もっていうほど驚いてないっす。。。

でもね、それでも今回もやられてしまったのよ、西尾維新の本格系トリックに^^;;
気をつけて読んでたのになあ・・・終わってみればいろんなところにミスリーディング。
しかもミスリーディングだろうと想像ついてるのに、見事にそこに引っかかってしまった。

ほんと、真相が明らかになるくだりではやられたと思った。
最後のページから遡って4ページで明らかになる最後のミスリーディングのネタバレが一瞬理解できなかったぐらいだ。
思わずパラパラともう一度ページをめくってしまった。

トリックネタとしては本家清涼院も使いそうなワザ。
でも維新が使うと切れ味が違う。
どれぐらい切れ味が違うって?
だってあっけにとられて、この記事をかくまで最後の2ページを読んでなかった(遡ってミスリーディングを堪能した?せいで)のに気づかなかったぐらい違うということで。

いやあ、ある意味こんな経験は初めてっす。
いままで既読の西尾氏の作品の中では小説としての面白さは低い方。
もしかしたら挫折本の『ニンギョウがニンギョウ』に次ぐぐらい。
だからあまりススメラレナイ。
ほとんどの人が、「それほどのもんか?」と思うだろうし、それを否定できない自分もいるわけで。。。

それでも好きなのは・・・
やっぱり密かにJDCが嫌いじゃなかったのと、なにより西尾氏ファンだから?

う~ん、正統な評価を下せてない気がする。
誰か他の人の意見を聞きたいぞ!!



採点  4.3