『タイムスリップ釈迦如来』(☆3.8)



ブッダはオカマだった!?
老子からソクラテスまで世界最高の叡知を巻き込んで、インドの一ローカル宗教だった仏教が、世界宗教となるまでを描いた、人類史上初「哲学的バカミス」遂に誕生!
現代日本から古代インドへ飛んだ女子高生・麓麗の活躍や如何に。
天才・鯨統一郎の「タイムスリップ」シリーズ最新刊。

yahoo紹介

『タイムスリップ明治維新』と合わせて立て続けに読みました。
まず裏表紙の「マツケンサンバにご用心!」に噴き出しましたが(笑)。

前作に引き続いて、麓うららまたしてもタイムスリップ。今度は古代インド。
そこで出会ったブッダはオカマ・・・アホです、アホすぎます。
前作と同様に自作『新・世界の七不思議』が一部底本になってるものの、あまりのバカ設定にたいして気になりません。
ちなみに今回もなぜタイムスリップ(しかも道連れつき)したのかはよく分かりませんでした(笑)。

正直、前作で語られた「歴史の支流」の問題に関してうららがあまりにフランクなのが気になりましたが(大体、いくらなんでも仏教が世界を支配したらナントカ数値が10を超えちゃうだろ)、まあそのへんは深く考えちゃいけないんでしょうな。だって鯨さんですから♪(だって麻耶さんだから、だって蘇部さんだからと並ぶ決め台詞♪)
難関になるかなと思われた登場人物の名前も意外なほどにスンナリ入ってきたし。
それもこれも手塚治虫の大作漫画「ブッダ」のおかげ?読んでる途中に何度も顔が思い浮かんできましたよ。

ブッダの設定や弟子を増やすためのいろいろな策、または老子との対決などそれなりにユニークだなとは思ったのですが、途中までは可もなく不可もなく。
正直前作同様、ちょっと期待はずれかなと思ってたのですが・・・

クライマックスのソクラテスとの対決場面。
やってくれました、もうこれこそお馬鹿!!抱腹絶倒です!!
何しろブッダソクラテスの対決がそのまま

「世界はひとつだけの花」→替え歌「世界に一つだけの悟り(はな)」VS「マツケンサンバ」→替え歌「ソッケン産婆」

という、あまりにバカな対決に集約されるんですから!!
おもわず歌を口ずさんでしまいましたよ。
ぜひともこの替え歌バージョンをカラオケに導入して欲しいものです(笑)。
いやあ、このはじっけぷりを拝めただけでも最後まで読んだ価値がありました♪
ほんと別の意味でこの人は天才だと思いますよ^^;;;

はたしてこれがミステリなのかどうなのかは微妙ですが、まあBなのは間違いなし。
Bミスが好きな人はぜひとも手に取ってください。
ただし壁本になっても私に投げないでください。
投げるならべるさんに。。。。



採点  3.8