五輪サッカー男子2次予選「日本VSシリア」

オシムジャパンがそれなりにいいスタートを切ったの続き、今回はオリンピックを目指す反町ジャパンの登場。
予選は勝っているものの、その内容については厳しい意見が相次ぐだけに、そろそろ内容も問いたいところ。
先発メンバーは以下の通り


     李      平山
         
        家長

本田(圭)         水野

    本田(拓)  梶山

  水本         青山(直)
       伊野波

        西川

でした。

2次予選最大のライバルを相手に序盤、反町ジャパンは慎重な立ち上がり。
その中で中盤での守備がややルーズになり、シリアに押し込まれます。
7分には相手CKからゴール前に流れてきたボールを押し込まれますが、その前にファールがあったとしてノーゴール。
このあたりは微妙なところ、ホームアドバンテージが効いたか?
しかしこの世代、能力はあるものの流れを作るのは下手だな~と思ってしまう。

そんな空気を一変させたのが家長。
途中交代でアピールし続けて待望の先発。トップ下ながら自由に動き回り攻撃の起点になっていましたが、水野のサイドチェンジを受けてドリブル。
一人を交わして豪快なミドルシュートで待望の先制点を奪いました。
これで試合の流れは一気に日本へ。シリアのルーズな守備はあったものの、いつになく連動した攻撃を披露してチャンスを作り続けます。
そして22分には水野のFKを平山が合わせて追加点。
この後もほとんど一方的にペースを握ったままハーフタイムへ。

後半立ち上がりは、点を取りにきたシリアが攻め込む展開。
何度かゴール前で危ない場面を作られるものの、最後のところで踏ん張ります。
そんな中で徐々に日本も落ち着きを取り戻すなか、後半26分カレンのワンタッチパスを受けた平山が相手のプレッシャーをものともしない豪快なシュートでダメ押しの3点目。
この後半分集中力が切れたシリアに対し優位に進めたまま試合終了。
2007年の船出は反町ジャパン発足以降最高の試合内容で幕を開けました。

攻撃に関してはいつになく高い連動性でチャンスを多く作りました。
特に本田(拓)、家長のセンターラインは圧倒的でしたし、水本のオーバーラップも効果的。
決定的チャンスを決めきれないところは課題でしたが、合格点ではないでしょうか。
守備に関しては立ち上がり相手のスピードに戸惑っていたものの、徐々に修正してきましたね。
ただ中盤のセンターラインでのファーストディフェスとマークの受け渡しが多少ルーズ。
最終予選で強豪国とあたる事を考えると、このあたりは絶対修正していかなければいけないですね。
では最後に採点です。

12 西川周作6.5久々の代表戦ながらもさすがの貫禄。キックの精度も高く攻撃の起点に。
3 青山直晃6.0相手の高さに苦しむ場面もあったが、粘りのディフェンス。バランスを重視して攻撃は自重。
4 水本裕貴7.0立ち上がりこそ相手のスピードに戸惑うも、すぐに適応。積極的な攻撃参加も冴えた。
5 伊野波雅彦6.0一方的な展開にも緊張を切らさず。1対1で相手を倒す事が多いのは気になる。
8 本田圭佑5.5守備では奮闘するも、攻撃はリズムに乗れず。いつになくトラップやキックのミスが多かった。
10 梶山陽平6.0コンビを組んだ本田拓が攻撃的だっただけに、バランス重視の動き。攻撃では不満。
→ 15 上田康太 出場時間も少なくほとんど見せ場無し。採点不能
14 家長昭博 7.0流れをつくる先制点は見事。中村以降の日本を背負う才能を見せた。決定機を外したのは減点。
→ 13 枝村匠馬6.5途中交代で積極的な攻撃を拾う。貴重なオプションになり得るところを見せた。
16 本田拓也7.0課題の攻撃でアピール。積極的な飛び出しとボール奪取力でチャンスを。中盤での守備バランスには課題。
18 水野晃樹6.5連動的な左サイドに比べ個人で右サイドを切り裂いた。アシストも含めて効果的なクロスを連発。
9 平山相太7.0ポストに嫌われた場面もあったが、決定力はさすが。もっと中央でプレーしても良かったか。
17 李忠成6.5初めての2トップに伸び伸びとプレー。もう少し積極的にゴールを狙っても。
→11 カレン・ロバート6.0得点は無かったものの、水野と連動して右サイドを活発化。あとは決めるだけ。