キリンチャレンジカップ『日本ＶＳペルー』

2007年最初のオシムジャパンの試合。
海外組として始めて中村俊輔と高原が合流しての試合だけに、次のステップに踏み出してほしいところ。
注目の先発メンバーは

　　　　　高原　　　巻

　　遠藤　　　　　　　　中村

　　　　　鈴木　　阿部

駒野　　　　　　　　　　　　　　加地
　　　　　中澤　　田中（笑）

　　　　　　　　川口

でした。
試合は序盤ペルーがリズムを掴むものの、この日絶好調だった駒野が左サイドで得たＦＫを中村がゴール前へ。
そこへドンピシャのタイミングで飛び込んだ巻が頭で合わせて先制点。
オシムジャパンの攻撃の軸として起用され続けただけに、やっと結果を出して一安心というところ？
前半は左サイドの駒野の突破が目立ったのとは対照的に右サイドの加地がイマイチ。
中村とのコンビがなかなか噛み合わず、スペースが無いところでボールをキープせざるを得ない事も多く苦しかったかも。
そう前半は中村が流れの中で噛み合わなかったですね～。サイドチェンジのボールやキープ能力はさすがでしたが、フリーの選手の確認が１テンポ遅れていたような気がします。まあこの辺は期間が短いからしょうがないのか？
もう一人の海外組高原、個人での鋭い突破やシュートは見れなかったものの、鋭い反応や仕掛けてファールを取る動きなどは好調さを伺わせてくれましたね。

後半もほとんど前半と同じような内容。
選手交代で元気が出た（？）ペルーが序盤積極的に仕掛けるものの、じょじょに押し返し、好調の左サイドで得たＦＫを再び中村俊輔。
ゴール前ピンポイントで入ったボールを高原が完璧なトラップから振り向きざまのシュート。欲しかった追加点を獲得。
このあとゲームは膠着状態。途中交代で入った選手が積極的なプレーを見せるも、追加点を奪うことはできずそのまま試合終了。
２００７年のスタートはまずまずといったところではないでしょうか。

全体の印象としては、高原はともかく中村がチームの中で浮き上がってたかなと。
個の能力の高さはみせたものの、中村がボールを持った時の連動性やポジションチェンジの部分で停滞してしまったかなと。
特に右サイドの加地が大きく煽りを受けてしまった気がします。
また中盤の４人のうち３人がパッサーということもあって、運動量が足りなかった印象。とくに阿部などはパスの選択肢が少なく、持ち味をまったく生かせなかったですね。
また相手が横パスを回して入るときの、プレスの掛け方にもう少し工夫があってもいいのかもしれません。

ＤＦラインに関していえば、田中（笑）のコンディションの問題があるのかもしれませんが、中澤とのコンビは高さはともかくスピードに不安が残りますね。
今回も裏を取られそうな場面が何回かありました。相手次第では少々怖い組み合わせだと思います。
またビルドアップの点でも精度を欠きましたし、横パスを回すときにもう少し受けてが動いてスペースを作らないと、カットされそうな場面がありましたね。
カウンターを浴びた際のカバーリングに関しては割りと柔軟性を感じさせてくれたとは思いますが。

まあ、とにかく勝ったのはよかった。
今年の目標であるアジアカップに向けて海外組を一部試せたのはよかったと思いますし、新たにアピールする選手がいる中で徐々にチームの根幹が見えてきたきがします。とにかく今年一年でチームをある程度固めていく段階に入っていって欲しいと思います。
では最後に選手の採点を。（そもそもテレビ放送だけで採点はムチャな気もしますが、まあお遊びですから＾＾）

1 川口能活	6.0	せ場無し。ビルドアップの精度はまずまず。
22 中澤佑二	5.5	さはさすが。１対１のスピード対応に不安。パスの精度に難。
4 闘莉王	5.5	全体に体が重そう。不用意なパスミスも目立つ。オーバラップのタイミングにも疑問？
6 阿部勇樹	5.5	周囲の運動量少なくパス能力を発揮できず埋没。守備は及第点。
→14 中村憲剛	6.0	積極的なミドルや飛び出しで停滞した流れを活性化。
10 中村俊輔	5.5	周囲との連携が無く、流れの中でのチャンス作れず。ＦＫの精度はさすが。
→ 17 藤本淳吾		出場時間も少なくほとんど見せ場無し。採点不能。
21 加地亮	5.0	フリーな場面でボールを受けられず。パスミスを連発し、ピンチを招く場面も。
7 遠藤保仁	5.5	中村とのバランス調整に苦心か。ミドルも見せられず、攻撃を組み立てられず。
→ 15 羽生直剛	6.5	積極的なフリーランでパスコースを作り出し、攻撃を活性化。途中出場の役割をきっちり果たす。
13 鈴木啓太	6.5	的確なチェイシングとカバーリングはさすが。阿部以上に飛び出す場面も。
→ 16 家長昭博		何度かボールを持つ場面はあるも、得意のドリブルの切れ味はイマイチ。
3 駒野友一	7.0	試合全体を通じて左サイドを疾走、攻撃の基点となる。守備でも安定感を見せた。
19 高原直泰	7.0	シュートこそ少なかったが、決定力はさすが。フィジカルの強さを見せ、危険な位置でのＦＫを何度か獲得。
→ 25 水野晃樹		少ない時間で何度か右サイドを突破。ジョーカー的な役割としてアピールは成功。
9 巻誠一郎	6.5	一点目の飛び込みは素晴らしい。ポストプレーも無難にこなす。前線からの守備もさぼらなかった。
→ 20 矢野貴章	6.0	積極的に飛び出してチャンスを作り出す。４４分のチャンス逸は相手ＧＫをほめるべき。