『キララ、探偵す。』(☆3.8) 著者:竹本健治



アイドル好きの童貞オタク大学生・乙島侑平は、研究者の従兄から新製品のモニターを頼まれた。ところが届いた新製品とは、なんと美少女メイドロボット「キララ」。人間とまったく見わけのつかない超美少女メイドにアレコレご奉仕されてドキドキしっぱなしの侑平。しかも、ふだんは「どじっ娘」メイドであるキララには、スイッチが入るや女王様のように凶暴かつエッチな性格に変貌し、頭脳もおそろしく明晰になる「裏モード」が用意されていて―。あんなコトもこんなコトも…!?史上初!美少女メイド青春ミステリー。

yahooブックス紹介より

エ○の巨匠iizuka師匠コスプレイヤー(嘘)べるさんすらも買うのを(借りるのを)躊躇ったという伝説の表紙を持つ本。
それが「キララ、探偵す」。

ええ、本屋さんではちらりと見かけましたが、図書館で借りましたよ。
さすがにあの表紙はきつい。イラストが微妙にリアル(?)なタッチなのがまた。
あれだったらストレートなラノベの表紙のほうがまだ救いがある。

仕方がないので、別の本と一緒に受付カウンターに。
しかしその本もyoshiの「deep love~アユの物語~」、一体どっちが恥ずかしいんだか。

とりあえず、なぜ竹本さんがこんなストレートな萌え本を書いたんだ???
確かにミステリとしては軽めなもののそれなりに本格してるんだけれども、それ以上に萌え要素の方が焼きついてしまう。
とにかく最初から最後まで苦笑しきり。。。
一部では私がコスプレ好き、しかもメイド好きという噂が流れているようだが、それは事実ではない。
だから、もう読んでてむず痒くてむず痒くて。

もうキララの口調が、徹頭徹尾メイド口調(そんなのがあるのか?)。
とくにさ行の語尾に「~ですぅ」とちっちゃい「ぅ」をつけるのが、読んでて気になる気になる^^;;
それがまた妙に板についてないのが照れるですな~。
だって時折、語尾に「ぅ」をつけ忘れたりしてるもんだから、よけいそんな印象が(笑)。
竹本さんはどれぐらいアキバ文化、あるいはメイド文化を研究したんだろう。
もしかして、これは竹本さんの妄想(あるいは願望)の中のメイドなのか!?

ということは第2章の官能小説張りなベッドシーンもそうなのか???
たとえキララの口調に耐えれたとしても、あそこを女性が読むのは苦痛な気がする。
べるさんもどん引きしたって書いてたしな~。
いや、多少は興奮しましたよ、そりゃ男ですから。
でも、はっきりいってあそこまでキッチリ痴女プレイを描かんでも^^;;
もうかつて本格寄りの作品でここまで濃厚な描写があったのかってぐらいですからね~(笑)。

はっ、もしかしてあれは竹本流ツンデレなのか!?そうなのか!?
もしそうだったとすれば、あれはツンデレではない。どっちかというと逆ツンデレだ!!(何じゃそりゃ)
もしかして、物語が進むにつれどんどん変態っぷりを披露してしまう主人公が、竹本さんの自己投影だったとしたら・・・

う~ん、別の意味でいけない妄想が広がってしまいました^^;;
ええ、ここまでミステリ的な要素には一向に触れてませんが、しょうがありません。
だって萌えのインパクトが強すぎるんですから。

まあ、その萌えに感情移入できるか、笑い飛ばせるなら、それなりに楽しく読める小説だとはおもうんですけどね。
ちなみに私は後者。
でももしこんなメイドがいたらどうなるんだろう。一度ぐらいは体験してみたいかも。。。
はっ!!いかんいかん、そんな事を考えたらまた誤解されてしまう。

さて、最後にもう一つ恐ろしい可能性を考えてみましょう。
それは、これがシリーズ化されるという可能性。。。
もしそうなったら、どうするiizuka師匠!?


追記:記事を書いた後にこの本の記事をいろいろ見て回ったら、かなり異色な記事を発見しました。
   この小説からこういう発想ができるとは。。。
   よかったら一読してみてください。



採点  3.8