『成功学キャラ教授 4000万円トクする話』(☆4.0???) 著者:清涼院流水



全10講から成る"絶対成功法"を実践すれば、人生は必ず上手くいく!!

絶対成功法のおかげで、夢だった漫画家になれました。
夢見るすべての老若男女、必読の書。ありがとうキャラ教授!!
――(漫画家・西島大介)

「キャラ教授」を読み込んだおかげで、文芸雑誌『ファウスト』はめでたく成功しました。
さらに猛烈に読み込んで、講談社BOXでは大成功を狙います(笑)!!
――(『ファウスト』&講談社BOX編集長・太田克史)

コレ1冊で、一生成功。

yahoo紹介より

ミステリブログのお仲間の方からほぼ全員に敬遠される作家、清涼院流水(笑)。
僕自身はそこまで否定派ではないと思うのですが、それでもついて行けてない。
そんな彼が描き出す、人生の指針『絶対成功術』とは!!

はっきり言って小説としての面白みはほとんどないです、はい。
そこかしこに散りばめられた笑えない言葉遊び、徹底してリアリティの無いキャラ教授(ちなみに名前は伽羅空太<きゃらくうた>・・・)。
それもそのはず、これはもう清涼院流水が語る人生を成功するための10の心得を示したハウツー本なのだ!!
もうこの辺で「清涼院流水にこんなこと語ってもらいたくねえ!!」という人が大多数でしょう(笑)。

しかしこの作品、実は最大のサプライズが待っているのです。
それは・・・

あの清涼院流水がしごく真っ当な事を真っ当に語っている!!


びっくりしませんか、びっくりするでしょ?
あの流水大切の提言者がなぜまたこんな本をというのが正直なところ。
でも後書きを読んでそれも納得。氏は巷に溢れているいわゆる「成功ハウツー本」を数百冊読破して、その共通点を導き出したそうな。
(それはそれで、そんな奴とは友達になりたくないような気がする。。。)
ということで、そこで提示される成功学(根本にあるのはポジティブシンキング?)はどれもこれも成程と思わせるものばかり。
果たしてそれが作中で語られるほどの価値があるのかという部分では疑問もなくはないですが、少なくとも間違ったことは言ってない(と僕は思う)。
これがサプライズと言わずしてなんなのだ!!

ということでこの本の感想終わり(笑)。
だってそれ以上の感想ないですから。
果たしてこれを刊行してしまう「講談社BOX」の意義はなんなだとさっぱり方向性がわからなくしてしまう作品ですが、ある意味コストパフォーマンスには優れている1冊かもしれない。
下手なハウツー本を買うよりは為になる(かも知れない)。
でも小説を期待している人、または流水大説を期待している人は読まなくてもいいんじゃないですか(笑)



採点  4.0???(ただしハウツー本として)