『津和野の旅』(前編)

8月26、27日で両親と共に津和野に行ってきました。
我が家から津和野まで約100キロの旅、朝8時前に家を車で出発。途中「道の駅」で休憩をし、午前11時ついに津和野に到着~♪
ちなみにずっと津和野は山口県だと思ってたのが、実は島根県だと初めて気付く。

駅前の駐車場に車を止めて、いよいよ観光開始でございます。
歩くのが若干不自由な父ですが、なんとか頑張ってもらいましょう。

ということで最初に訪れたのが、
葛飾北斎美術館

なぜ津和野で北斎?解説によるとどうやら『北斎漫画』の初刷りが初めて発見されたのがこの津和野らしいですね。
うーむ、しかしそれだけですか。本物も何点か展示してあり素晴らしいですが、それ以上に写真をパネルに貼った物が多く、正直物足りないっす。
おそらく予算的に厳しいのだろうが、そこまでして津和野で開館する意味があるのか、とちょっと思ったり。。。

とりあえず殿町通りの古い町並みの中、水路を泳ぐ太りすぎた鯉を見ながら歩いていくと

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②津和野カトリック教会にたどり着きました。
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実はキリスト教に縁の深いこの町を象徴する建物でしょう。立派な外観といかにも教会というシンプルな内装が素敵でした。
ちなみに外観写真の右下の帽子を被っているのが我が父。。。

教会で祈りを捧げたあとに再び歩き出すと、右手に立派な門を持つ古い建物が見えてきます。

④津和野町町役場
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びっくりです。どうやら別館として今でも使われているようです。津和野にはこんな外観の公共施設が他にもありました。
恐るべし津和野です。
そのはす向かいには、森鴎外西周も学んだという津和野藩の藩校「養老館」が見えてきました。

④「養老館」(津和野町立民俗資料館)
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立派な門をくぐると、正面に土蔵、左右に槍術道場・剣道場が昔のただずまいを残しています。
このあたりから携帯カメラの限界を感じ始めました。。。
ちなみに剣道場は民俗資料館として展示物が公開されていますが、正直どこにでもあるものしか無いのがちょっと残念。

さらにまっすぐ道を進み橋を渡ると、すぐ左手に大正10年に建築された県内で最も古い郷土歴史博物館が見えてきます。

⑤「郷土館」
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一階には西周を初めとした津和野出身の有名人の写真や遺品などが展示され、2階には乙女峠キリシタン殉教関係文料、当地ゆかりの文化人・芸術家の作品、更には縄文期からの考古資料などが展示されて、今日見た中では初めて満足させて頂きました。

郷土館を出て少し行くと、今度は杜塾美術館が見えてきました。

⑥「杜塾美術館」
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津和野藩の庄屋屋敷を復元した立派な建物はいい感じ。中には津和野出身の画家中尾章氏や奥様である吉浦摩耶氏の作品が楽しめます。
そしてなぜだかゴヤの版画シリーズ「闘牛技」シリーズも展示してあります。どうやら相当貴重なものらしいです。
さてさてここの目玉は2階奥で見る事の出来る、壁の節穴を通して庭の風景が室内の障子に逆さ写真で写るという、いわゆるピンホールカメラ現象が楽しめる事。
いやあ想像していた以上にくっきり見えますね。ピントがあうと本物の写真と遜色ありませんでした。

これで徒歩ルートは予定通り制覇。あとは駐車場に戻る途中なにか津和野名物でも食べようと話していたのですが、ここで突然の豪雨が襲ってきました。
雹かと思わせる大粒の雨と雷に、とりあえず近くにあったお好み焼き屋さんに避難。
なにが嬉しくて津和野でお好み焼きと思ったのですが、優しいご主人と予想以上に美味しかったカツ丼に満足。
しばしの雨宿りの後、小雨になったのを期に無料駐車券の配布先を兼ねた駅前にある安野光雅美術館を訪れました。


⑦『安野光雅美術館』
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ここは画家の安野光雅氏の作品を展示している美術館です。HPより氏の略歴を見ると、

大正15年3月20日島根県津和野町生まれ。子供の頃より、画家への夢を抱く。
昭和24年美術教員として上京。教員のかたわら、本の装丁などを手がける。
昭和43年、絵本「ふしぎなえ」で絵本界にデビュー。その後、淡い色調の水彩画で、やさしい雰囲気漂う作品を数多く発表。
また、美術の世界だけにとどまらず、科学・数学・文学などに造詣が深く、その好奇心と想像力の豊かさで次々と独創性に富んだ作品を発表。
その業績に対し、国際アンデルセン賞を始めとする数々の賞が贈られている。

代表作

「ふしぎなえ」
「ABCの本」
「天動説の絵本」
「旅の絵本」
「繪本平家物語司馬遼太郎の歴史紀行「街道をゆく」の装画。

ここの展示されていた氏の作品は非常に素晴らしいものばかり。これを見るだけでもここに来た甲斐があったというものです。
氏の作品に関しては後日、記事を書こうと思っておりますので、公開のあかつきにはそちらもご覧下さい。
ほんとうに素敵ですよ~♪思わず本を1冊購入してしまいました。


美術館を出ると、先程までの雨も上がっていました。
いよいよ今度は車で移動しながらの津和野散策後編でございます。