個人的『第一回日本本楽家協会川柳大賞』感想

楽家協会主催の『第一回日本本楽家協会川柳大賞』の結果が発表されました。
作者の名前を公表されて、それと照らし合わせてみるとまた新たな感想が浮かんできますね。ということで個人的な感想を書かせていただきます。
その前に、あらためて運営を一手に担われたアニス事務局長に改めて敬意を表したいと思います。

まずはお題『古』から。最初は入賞作を。

お題【古】賞 古-16 古本の傍線語る前の主 Cutty(17点)
第 2 位   古- 8 古書を売るそこからはじまる本の旅 ごはん(16点)
第 3 位   古-20 プチ家出行き着く先は古本屋 メポ(12点)

1位の句はcutty副会長でしたか。確かにこういうものは見かけますよね~傍線の引かれている箇所をついつい深読みしてしまったりして。同じような事が中古のファミコンカセットにかかれた名前にも感じます(笑)。
2位の句、実は僕はこのお題の1位にさせて頂きました。まさに本楽家協会の標語にしたいような素敵な言葉です。それにしてもごはんさん、素晴らしい切れ味の句ばかりです。作者当てではノーマーク、失礼しました!!
3位・・・終わってみれば、作者当て最強の鉄板句でしたね(笑)。ただこのエピソードを知らなかったとしてもすごくチャーミングな句だと思います。
この句については、メポさんが疑惑を打ち消そうと一生懸命になられておりましたが、それに対するアニスさんの突っ込みが個人的にツボだったので紹介させてください。

メポさん「たいりょうさん、しろねこさんの予想のコメントでも書きましたが、全国にプチ家出して古本屋にたどり着く主婦はごまんといるのですよ‥、まだまだ甘いですね(笑)」

アニスさん「時にメポさん、古-20の句にはどこにも「主婦」とは書いてないような(爆)」

そのほかに印象に残った句を。
「古-19 古本は売れるが売れぬ古女房」、これは2位にさせて頂いたのですが投票コメントで心の叫びが・・と書いたのですが、まさかcuttyさんとは!!
まだまだお若いのに古女房なんて(笑)。
「古本に汚れっちまった中也の詩」。メポさんの句ですが、この「ちまった」っていう語感が非常に好きですね♪


続きまして、お題『読』から。

お題【読】賞  読- 4  君のこと読んでる本まで知りたくて あざらし(11点)
          読-43 あらすじを読んだだけでも読んだ気に まぁ(11点)
第 3 位       読-49 ここまでと思っていながら先を読む あざらし(9点)

実はこのお題に関しては、自分の投票と一切被っておりません^^;
1位の句、いわれてみればあざらしさんの句だなあ~と妙に納得させられてしまいました。ここからさらに言葉ひろがっていきそうで素敵ですね♪
同率1位、まぁさんでした。さすがです。これはよくありますね~。特にトラベルミステリなんかに多い気が(笑)。でもこういう事を感じさせたら粗筋として失格かも(笑)
3位は再びあざらしさん。本楽家にとってこれは無意識に実行するかもしれません。ある意味本楽家協会の要注意事項にしたい危険な症状ですね(笑)。

それでは他の句を。
「読-12 読むべきか?読まざるべきか?ならば読め まぁ」。ちなみにこれは1位に推させて頂きました。そして僭越ながら僕が選定した個人賞「怒鳴るど」賞にも選ばさせて頂きました。これはまさにその通り!!個人的に心の指針になってくれそうな言葉ですね。
「読-24 読んだかも買ったそばから思い出し あざらし。この作品はまぁさんの入賞作と同じように非常によくある現象を端的に語っていると思います(笑)。これが中毒になってくると確信犯的に買ってしまったりするんですよね~^^;
「読- 2 図書室で本読む君をそっと見ゆ まぁ」。ああ、ロマンティックな♪これを読んだ時大好きな岩井俊二の映画「love lettre」を思いださせてもらいました。まぁさん、素晴らしい♪


ふう、次はお題【雨】ですね。

お題【雨】賞  雨-26 雨音に気付いて初めて本を伏せ あざらし(23点)
第 2 位    雨- 2 傘がない雨に濡れても「本だけはっ!!」 まぁ(10点)
          雨-29 静けさに読む目を移すと雨が虹 たいりょう(10点)
          雨-33 ずるいかな?晴耕雨読の「雨読」だけ まぁ(10点)

2位以下は3句がならぶという激戦のなか、ぶっちぎりの1位があざらしさんの句でした。実は2位の自分の句を詠んだあとにどこかしっくりこないなあ~と思っていたのですが、この句を読んだときにはやられたと思いました^^;美しいです、ほんとうに♪
2位、自分の句はおいておいてまぁさんが2作入賞です。さすがです!!雨- 2、実はこれを1位に推させていただいておりました。この「本だけはっ!!」というところが実に心に響きました。雨-33、まったくずるくはないですよ~♪

そのほかの句に関してはどれも甲乙つけ難い素敵な句があつまったのがこのお題だったと思うのですが、、ひとつ触れておきたいのが「雨-34 蹴球を横目で見ながら雨読する」。これを僕の句と思われた予想屋さんが多かったようで、僕の「他-23 鍋囲む小兵衛と鬼平夢に見て」と並んで作者当てドンデン返しの句だったのでは?僕も作者が気になっておりましたが、ごはんさんだったんですね~♪


最後になりました。お題【その他】です。

お題【その他】賞  他- 8 恋してるこの本貸すからわかってね あざらし(11点)
第 2 位      他-41 本棚に人それぞれの歴史あり たいりょう(10点)
第 3 位      他-14 課題図書面白さ分かる十年後 しろねこ(9点)
            他-32 ビニ本の自販機なぜか声が出て たいりょう(9点)

ちなみにこのお題も僕の投票とまったくかぶっていません^^;;
1位、ああ、もう、これは・・・・キュ~~~~~ト!!それ以外の言葉が必要でしょうか?こんなことやってたなあ~(笑)。
2位、えっと、ありがとうございます^^;結構僕とは思われなかった句じゃないでしょうか(笑)。
3位、しろねこさんの句は本を通して人の成長を浮かび上がらせており深い句ですね~。いいんですか?これとビニ本が同率で(笑)。

それにしてもこのお題、わかっていましたが、僕とあざらしさんの句がほとんどでコメントが(笑)。
その中で自分の投票コメントを見てると、2位に「他- 4 図書館の予約半年まだこない(ダ・ヴィンチ・コード) あざらしに関して、「みょうに乙女心を感じますね~。」と書いてありました。うーん、2位の順位は一緒なんですが、このコメント理由が自分で書いた癖に意味がわかりません^^;;;
あとはやっぱり「他-23 鍋囲む小兵衛と鬼平夢に見て」ですよね、フフフフフフフフフフフフフフフフフフ。


ああ、なんだか駆け足になってしまいました。
自分の句についてはあらためて後日振り返ってみようかな(恥ずかしいけど^^;)
あらためてアニスさんの仕事っぷりに敬礼!!