イタリアＶＳオーストラリア

伝統のカテナチオに攻撃のエッセンスを加えたイタリアと、本大会最大のサプライズといわれたオーストラリアの対戦。
イタリアはネスタ、オーストラリアはキューウェルという中心選手を欠いて始まった試合は、序盤からテクニックとスピードに勝るイタリアが圧倒的にペースを握ります。

ピルロのゲームメイクからデルピエロ、トニ、ジラルディーノらの攻撃陣がサイドから中央からとオーストラリアゴールに迫ります。豪もＤＦが必死に体を寄せフリーではシュートを打たせず、また最後の砦ＧＫシュウォーツァーがファインセーブを連発。さらには余裕を見せたのか、難しいシュートを狙い枠を外す事も。はっきりいってこの段階で１点決まっていれば大差がついたかも。正直それぐらい力の差を感じましたね～。
オーストラリアもビドゥカの高さを中心に鋭い攻撃を披露しますが、とにかくイタリアの守備陣は固い。ネスタ欠場の穴も代役マテラッツィが完璧に埋めて得点の感じすらさせません。

後半も前半と同じペースになるかと思いきや、後半立ち上がり早々マテラッツィがエリア近くで相手のドリブルをファールで止め一発退場。イタリアはまさかの１０人で暑い試合に臨みます。しかしここからがイタリアの本領発揮というか、人数が足りなさを選手全員で少しづつスペースをカバーする事で補い、オーストラリアは中盤でボールを回すものの中々隙を見つけられません。
やや膠着状態に陥りかけたこの試合、じょじょに時間が少なくなっていく中で一人足りないイタリアは、延長戦に突入するのは体力的に避けたいところといわんばかりに、控えに回った王子様トッティを投入、攻撃にシフトを動かしてきます。対して豪ヒディング監督は１枚切ったのみ。延長戦を睨んでいるのか不気味でした。

お互いの思惑が絡む中、試合はロスタイムに突入、最後の１プレイというところで豪ＤＦニールがエリア内に切り込んできたグロッソを倒してしまいまさかのＰＫ献上。うーん、正直この時間帯でファールを取るにはこの判定は厳しいなあ～、マテラッツィの退場も相当厳しい判定でしたがそれの折り合いか？
とにもかくにもこのＰＫをトッティが決めたところで試合終了。

結果こそＰＫの１点のみでしたが、内容的にはイタリアの完勝。すべての面でオーストラリアを上回ってましたね。ただこの日のマテラッツィの退場で次の試合、もしネスタが戻ってこれない場合ＣＢは大変な事になりそうですね～。でもそれでも勝ち上がっていく手堅すぎる強さを見せつけてくれた気がします。