日本VSオーストラリア

いやあ、ジーコ監督かましてくれましたね~。
初戦オーストラリアに1-3で完敗、これでブラジルにも勝ちにいかなければならなくなり、予選突破はかなり厳しくなりました。

先発メンバーは予想通りの3-5-2。対してオーストラリアはビドゥカが1トップ気味の3-4-3。
試合開始直後はオーストラリアの激しいプレスとパワーにおされ気味の日本代表。しかしながら3バックの3人と右サイドの駒野が奮闘。
川口の好判断もあり、危険な時間帯を無失点で切り抜けます。なかでも駒野は守備面で予想以上の出来というか、体格の不利をスピードとポジショニングでおぎなってましたね。
そして少しづつ日本が攻めの形を作り始めた前半中村がエリア内に上げた浮き球が相手GKのポジショニングミスもありそのままゴールへ。審判によってはFWのキーパーチャージを取られかねない部分もありましたが認められ、欲しかった先取点を手に入れます。
先制してからは、日本ペース。中盤のプレスも利きはじめたし、最終ラインのコントロールも満点に近い出来。不安視されていたサントスの守備も中央に切れ込んでいくなど、最近の代表ではめったにおめにかかれないプレーで相殺。
何度か惜しいチャンスもありましたが、リードしたまま後半突入。

後半立ち上がり、ビハインドのオーストラリアが積極的に前線のビドゥカにボールを入れてくるものの、最終ラインが完璧なリスクマネージメントを発揮。いつになく安心してみていられました。また前掛かりになっているオーストラリアのサイドのエリアに、この日抜群の運動量を見せた駒野が何度か攻め込む場面も。中央に人がいなかったりで得点にこそ結びつかなかったものの、追加点の気配も漂い始めました。

ただ後半16分、オーストラリアが長身のケネディを投入したあたりから、両チームとも足が止まり始めます。その中でパワープレイという戦術を選んだオーストラリアに試合の流れが。何度も失点のピンチが訪れましたが、前半に続き川口がスーパーセーブを連発、3バックも鬼気迫るディフェンスでなんとか凌ぎきりました。
振り返ると、このあたりでフレッシュな選手を投入して、積極的に走らせるという選択肢もあったのではと思いますね。特に中村が時間が経つにつれプレーの精度を欠き始めたのは明らかで、ここに遠藤もしくは稲本をいれボランチに、ヒデをトップ下に上げる選択肢はなかったんでしょうか?

20分以降は完全にオーストラリアペース。その中でボールを奪った高原が仕掛けたカウンターが最後に柳沢へのパスの精度を欠き得点を奪えなかったのがのちのち響いてきます。ジーコまだ動かないのか?そんな思いの中、日本代表に交代の動きが・・・小野?しかも柳沢ですか?え~と、4-5-1で上手くいった試合を見たことがないんですけど・・・。百歩譲って中盤を厚くしてプレスをかけるという意図があったとしても、それなら稲本か遠藤なのでは?
就任以降勝負所でジーコが初めてみせたといってもいい戦術的交代ですが、まさに神の意思は神のみぞ知る状態・・・。

案の定、試合の流れは変わらず。川口の好セーブと最終ラインの粘りのみが希望の綱状態。そしてついに川口の神通力が切れる瞬間が。
ロングスローに飛び出したボールに触れない痛恨のミス。一度は駒野が防ぐもののこぼれ球を決められ遂に同点。ここまで素晴らしいセービングをみせていた川口ですが、土壇場での判断ミス。飛び出したなら触らなくちゃいけないし、落下地点に十分日本選手がいただけに無理に飛び出す必要がなかったかもしれません。

この直後、福西が相手ゴールの前でフリーに。しかし枠を捉えられず得点ならず。この場面、まえにスペースがありアウトサイドで蹴っただけに枠に入れて欲しかった・・・。結局決めるべきところで決められない日本にとって最悪の瞬間が。
日本ゴールまえでサントスと日本DF(宮本?)の間でマークの受け渡しをミス。その後ろから入ってきた選手への対応が遅れ、ロングシュートを決められついに逆転。
ここで大黒投入もすでに時遅し、さらにダメ押しの3点目を入れられ、1-3で試合終了。

細かいミスはありましたが選手はよくやったと思います。川口は好セーブを連発しましたし、最終ラインも獅子奮迅の働き。
もう今回は完全に采配ミス。相手のパワープレイに対応する策も無く、今までの試合を見ていれば後半体力が消耗してくるのが想定できたはずなのに、それにも有効な手を打てず。フィールドの選手達はギリギリのところでプレイをしている状態だっただけに、監督がそれを助けないでどうするんだ!!
さらに不可解な小野投入。見てて攻撃なのか守備なのか意図不明な選手交代は、前回大会の対トルコ戦の先発メンバーの謎に匹敵するのでは。
有効な手段を講じる事の出来ないジーコの限界がここにきて露呈(というか前から露呈してたんですが)。

もう神様にはなにを言っても無駄。あとは選手の頑張りに最後まで期待するしかありません。
ガンバレ、日本!!