ドラマ『カクレカラクリ』を観て。

昨日、森博嗣原作「カクレカラクリ」のドラマが放送されました。

公式サイトはコチラ→http://www.tbs.co.jp/kakurekarakuri/

森作品の映像化はこれが初めてなんですかねえ?原作は読んでないですが、とにかく9時からTVに向いましたよ。
大学シーンから始まるオープニング、うーんいきなり不安が漂います。
主人公と思われる阿部朋成を演じる加藤成亮の演技が酷くないか、これ。ぶっきらぼうな演技をしてるのでしょうがたどたどしさの方が目につくなあ。
まあ、相方(?)の栗本洋輔(平岡祐太)の演技がなんとか許容範囲なので耐えれそうですが。

でバイト先の温泉宿へ列車で向います。
このシーンがまたなんというか。明らかに窓の外の風景が合成、しかもそれが妙にチープ。電車の揺れとリンクしてないので不自然なこと請け合い。
映像のタッチなんかは「ケイゾク」「トリック」の堤幸彦氏の演出の影響がバリバリ感じられますが、堤氏の計算したチープさではない何かが漂います。
そしてヒロイン(?)栗山千明登場。うーん、相変わらずの栗山さん。前に放送したドラマ『女王蜂』の雰囲気となにもかわりません。すごいです(笑)。
ブログ仲間のまじょさんが彼女が読んでる本が「ドグラ・マグラ」であったならと語っておりましたが、確かにそれが似合います(笑)。

目的地の駅に着き花山果梨(栗山千明)を迎えにきた運転手の背中には真心。これ、最後まで関係ありませんでした(笑)。
しかも温泉バイトが実は騙しで、村の旧家花山家と風見家にまつわる確執の謎を解き明かして欲しいという依頼だった。
見ず知らずの他人にそんなこと頼んでいいんですか、お坊ちゃま(笑)。

とまあこんな風に全編突っ込みどころ満載で、はたしてどこまで原作が残っているのかが極めて謎。
両家の石碑に隠された謎っていうのも、花山家はともかく風見家のあれは強引だよな~。
っていうか、暗号を解読しなくても勘のいい人ならあの弓矢を引くカラクリ人形の場面を見たときに速攻分かる気がします。

で、どのへんがカクレカラクリなんだろう?あの○○小屋の箱に隠されてたあれ?
うーん、微妙。っていうか持ち主にまでその謎を隠してたら、その意図がぜったい伝わらないと思うんですけど(笑)。
途中で主人公達を襲う仮面の男に関してもとってつけたようになってるしなあ。。。

とにかく全編に渡って演出と脚本の稚拙さが目立つこの作品。
主人公のひらめきシーンはわけわからないし、栗山千明が妹を庇って風見家のおばあさんに啖呵を切る場面を演出が不味すぎてかなり唐突で苦笑。
その中で風見太一(落合扶樹)と花山玲奈(星井七瀬)の恋愛シーンは個人的には一服の清涼剤でした。とくに星井さんのナチュラルな演技は好きでしたよ。

そうはいっても冒険物が好きな小学生を対象にしてるような企画なのでそういった意味ではこの分かりやすさがいいのかなあ。。。
うーん、意見を聞いてみたい。。。