『ミステリーランド』オススメ度中間発表?

ミステリーランドを読み始めて1ヶ月弱。やっと刊行スピードに追いつきました。
とはいっても、今月には乙一さんが出ちゃうわけですが^^;

ということで、ここまで18作家19編の小説(高田さんだけ2冊)を読んだ訳ですが、個人的感想だと大雑把ですが期待してた作家陣の作品が意外と好みではなく、逆にそれほど楽しみにしてなかった人の作品がおもしろかったりと、なかなか楽しい配本となっております。

それにしてもやはりというか、主人公の年齢が小学生~中学生の作品が多いですね^^;
ジュブナイルという事で、どうしてもそちらにイメージが偏ってしまうんですかね~。ちなみに主人公が小学生~中学生以外の作品となると

竹本健治『闇のなかの赤い馬』
田中芳樹『ラインの虜囚』
二階堂黎人『カーの復讐』
法月綸太郎『怪盗グリフィン、絶体絶命』 

と19作中わずか4冊。うーん、別に主人公がその年代じゃないとジュブナイルじゃない!!って訳でもないでしょうが、どうしてもイメージの問題なのかな。
『ラインの虜囚』なんかを読んでると、必ずしもそうじゃなくても面白いジュブナイルは書けると証明してる(いまさら証明もクソもないですが)と思いますね。
さらに、というかやっぱりというか普段ジュブナイルを主戦場にしていない人が多いせいか、子供向けというよりかつて本格を愛したお父さんお母さんが喜びそうな、作者の個性が完全に表に出た作品(島田荘司氏や、二階堂黎人氏)があったり、子供に読ませていいのかどうか非常に悩む作品(殊能将之氏や麻耶雄嵩氏)など、今となってはこの配本の本来の目的がよく分からない状況になってきているような気もします。

ところで、このシリーズのお楽しみといえば(僕だけ?)、後書き「わたしが子どもだったころ」(なぜか田中氏だけは「読者の皆さんへ」なんですが)だと思います。
そこには作者が子供時代に読んだ本の事や、あるいは後書きそのものに仕掛けほどこしたり、といろいろあるわけですが、なぜか小野不由美島田荘司麻耶雄嵩の3氏だけは、この後書きが無かったりします。うーん、なぜ?

まあ、このあたりに関してはすべての配本が出揃った時に、あらためて詳細な検討をする予定(それまでこのブログを皆さん読み続けてくれてるのでしょうかね?)なので、
ここでは、これまでの配本を個人的観点によりいろいろなBEST3を選んでみて、最終的なオススメBEST3を出してみようかなと思います。
ちなみに『ミステリーランド』の目次にある点数の目安は「僕が楽しかったミステリーランド』ということで理解していただければ^^

まずは、これは子供が何も考えずに楽しむんじゃないかBEST3!!

1位 太田忠司『黄金蝶ひとり』
2位 田中芳樹『ラインの虜囚』
3位 倉知淳『ほうかご探偵隊』

うーん、1・2位に関しては配本の中でももっとも本格色が薄いものが集まった気が。逆にいえば単純に読み物として楽しめるものをという事で。

今度は逆に、大人こそ楽しめるんじゃないかBEST3

1位 麻耶雄嵩神様ゲーム』 
2位 綾辻行人びっくり館の殺人』
3位 島田荘司『透明人間の納屋』

これに関しては、大人じゃないとこの余韻を分からないんじゃないか?という観点で選んでみました。殊能将之『子どもの王様』も考えたんですが、これは大人でも楽しめない小説という判断をしました、あしからず。

そして、ロジックこそ本格?BEST3♪

1位 法月綸太郎『怪盗グリフィン、絶体絶命』
2位 小野不由美『くらのかみ』 
3位 倉知淳『ほうかご探偵隊』

これは上位2作に関しては、後半の怒涛の論理的帰結が子供についていけるのか心配なぐらい炸裂してるということで。3位は物語とのバランスを重視してみました。

逆に、ドキドキワクワク冒険譚BEST3は

1位 太田忠司『黄金蝶ひとり』
2位 田中芳樹『ラインの虜囚』
3位 法月綸太郎『怪盗グリフィン、絶体絶命』

上位は順不同で。3位は高田さんとどっちにするか迷いましたが、先が読めないというところで法月氏を。次はというと、

これを読んだら他の本も読みたくなるぜBEST3(語呂悪っ!!)

1位 太田忠司『黄金蝶ひとり』
2位 田中芳樹『ラインの虜囚』
3位 高田崇史『鬼神伝 鬼の巻・神の巻』

妥当だと思うんですけど、どうでしょう?二階堂さんは、これを読んでルパンを読みたくなるかというと、かなり疑問があるのでランク外に。
続きましては、

これは泣くだろBEST3。

1位 高田崇史『鬼神伝 鬼の巻・神の巻』
2位 田中芳樹『ラインの虜囚』
3位 太田忠司『黄金蝶ひとり』

上位2作は僕にとっては完全に泣きの小説。離れた3位に爽やかな涙をさそうんじゃないかとこの作品を。
そして、

このキャラ達はかわいいぜコンチクショウBEST3だ!!

1位 倉知淳『ほうかご探偵隊』
2位 有栖川有栖『虹果て村の秘密』
3位 田中芳樹『ラインの虜囚』

もはや無理やりなBESTという気もしますが、どの作品も主人公達がほんとにいいぞ~!!
最後に、

企画なんかくそくらえ、俺は○○BEST3!!(○○には作者名を・・・)

1位 麻耶雄嵩神様ゲーム』
2位 殊能将之『子どもの王様』
3位 篠田真由美『魔女の死んだ家』

もう褒めてるんだかなんだかわかりません^^;
以上を踏まえての総合オススメランキングは、

1位  倉知淳『ほうかご探偵隊』
2位  太田忠司『黄金蝶ひとり』
3位  田中芳樹『ラインの虜囚』、法月綸太郎『怪盗グリフィン、絶体絶命』

ちなみに惜しくも次点は、高田崇史『鬼神伝 鬼の巻・神の巻』という事で・・・すいません、いきなり3位が2作です~。悩みに悩んだ末同率という事で。
本格を読みたいなら法月氏、冒険譚が好きなら田中氏をということにしておいて下さい。
1位と2位は正直いって、差は無いです。あえていうならジュブナイルの面白さの一つだと思ってる登場人物の魅力で倉知氏を一位にしてみました。

ん~、振り返ってみると途中のいろんなランキングをまったく踏まえてない総合結果になってるなあ~、書かなきゃよかったかも^^;
でも、せっかくこんなに長く書いたんだから記事載せます。
最後まで読んだ方、<( ̄∇ ̄)ゞゴメリンコ~♪