解題『金田一少年の事件簿』(第8回)

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金田一少年の事件簿』といえば、ミステリ漫画至上『名探偵コナン』とならんで、もっとも読まれた作品でしょう。で、それはネタパクリの歴史でもあります!!おかげさまでかなりの確率で犯人を当てることができました。ということ、このミステリ漫画を語る上で絶対はずせない『金田一少年の事件簿』を少しづつ振り返ってみようと思います。ちなみに僕はこの漫画嫌いじゃないですよ。



魔術列車殺人事件』

「地獄の傀儡師(くぐつし)」と名乗る人物からの脅迫状を受け、北海道行きの列車に乗り込んだ一(はじめ)。列車という走る密室で、一緒に乗り合わせた「幻想魔術師団」の団長が殺害される。そればかりか、その死体が一瞬にして姿を消してしまったのだ!! 遠く離れたホテルで発見された消えたはずの死体、殺された魔術団メンバーたちが起こした5年前の不審な事故・・・。一は「死のマジックショー」のトリックを見破り、「地獄の傀儡師」の正体を暴くことができるか!?


講談社文庫紹介より


金田一くんの永遠のライバル“地獄の傀儡師”の登場ですが、いきなりどこかで見たようなトリックのオンパレードです。魔術列車での死体消失は、島田御大の『奇想、天を動かす』に出てくるものにそっくりですし、ホテルの密室の脱出方法の論理も、綾辻行人殺人方程式』と同じではないかと。特に前者は同シリーズのパクリ問題で騒がれた原作者の作品ですから、なんだか穿った見方をしちゃいます。一時期元ネタ原作者=漫画原作者の噂も流れたもんですが・・・。
漫画としては、“地獄の傀儡師”の登場もあってそれなりに盛り上がって面白いですよ。でも、あの死体消失トリックって使えるの???



『黒死蝶殺人事件』

「悲恋湖で死んだはずのジェイソンが生きていた!? 事の真偽を確かめるため、斑目紫紋の蝶屋敷へ向かった金田一一(きんだいちはじめ)。死を招く黒死蝶が乱舞する屋敷で、一は深山と名乗るジェイソンにそっくりの男と出会う。だが、彼には過去の記憶がないという。そんな中、斑目紫紋の娘たちが、蝶に見立てられ次々と殺害されていく!! そして、屋敷内でアリバイがない人物は深山だけであった・・・。はたして冷酷な殺人鬼「不死蝶」の正体は、あの“ジェイソン”なのだろうか!?


講談社文庫紹介より




いきなり、ジェィソン復活ですか・・・。よっぽどネタが無いのか!!って疑っちゃうのは可哀想?
この事件は、シリーズ屈指の後味の悪さが売りですね。結局は犯人の勘違いで殺されなくてもいい人が殺されまくってるんですから。
事件の遠因を作った母親には、猛省を促したい所です。
でも、疑問が一つ。
ネタバレ:なんで、結婚には反対しないの?実の兄と娘なんだよ、お母さん
ちなみにドラマは屈指のひどさでした。