解題『金田一少年の事件簿』(第1回)

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金田一少年の事件簿』といえば、ミステリ漫画至上『名探偵コナン』とならんで、もっとも読まれた作品でしょう。で、それはネタパクリの歴史でもあります!!おかげさまでかなりの確率で犯人を当てることができました。ということで、このミステリ漫画を語る上で絶対はずせない『金田一少年の事件簿』を少しづつ振り返ってみようと思います。ちなみに僕はこの漫画嫌いじゃないですよ。



オペラ座館殺人事件

名探偵・金田一耕助の血を引く金田一一(きんだいちはじめ)は、幼なじみの七瀬美雪の頼みで演劇部の合宿に参加することになった。だが合宿先となる孤島のホテル「オペラ座館」では恐ろしい事件が一たちを待ちかまえていた。
演劇部の演目「オペラ座の怪人」になぞらえたように起こる凄惨な連続殺人。第1の殺人後、姿を消した謎の男「歌月」。そして部員たちの心に影を落とす、女子部員“月島冬子”の自殺。一は、この惨劇の真相にたどりつくことができるか!?


講談社文庫紹介より



えー、いきなり、ネタパクリです(笑)。美雪を襲ったファントム追いかける一は、反対側からかけつけた有森祐二とぶつかります。追い詰められたファントムは、廊下の窓から飛び降りたのか???このシーンは古典の名作の一つ『黄色い部屋の謎(ガストン・ルルゥ)』で使われたトリックですね。おかげさまで、やっとこの時点で犯人判りました(笑)。ちなみにこの事件の最大の謎は、なぜ金田一はボウガンの矢をはずして無かったのか、ここに尽きると思います。これって確信犯???



異人館村殺人事件

六角村、通称・異人館村。教会を中心に6つの館が建ち、風変わりな住人が暮らしている。一(はじめ)と美雪は、友人・若葉の結婚式に招待され、この村を訪れた。
偶然入り込んだ若葉の家の地下室で、2人は首のないミイラを目撃してしまう。
結婚式前夜、若葉は村のしきたりどおり、教会にひとりで閉じこもる。数時間後に始まる、謎のミイラになぞらえた、連続殺人のことなど知らずに。


講談社文庫紹介より



金田一少年』の中で、そのトリックのパクリがもっとも話題になった作品ですね。元ネタはいわずとしれた『占星術殺人事件島田荘司』ですね。個人的には、一概にトリックの流用は全部ダメというつもりは無いのですが、やっぱりどうせパクるなら、必然性が欲しいのです。で、今回のパクリは・・・うーん、犯人当てにはほとんど影響が無いと思うし、入れる必然性もあまり感じない。ただ、普通に一人助かってましたでいいじゃん、と。お話としてはわりといいと思うので、残念。ところで、テレビでは館の数が4つになってしまいました。ここまで少なくなると、このトリックは使えなくないか???

個人的にベットの下にあった羽根を見逃してる警察の鑑識の人達はどうなんだと思います。