『純情きらり』、放送終了。

4月(3月?)のスタートから半年、ついにこの土曜日の放送を持って「純情きらり」が終了しました。
朝の連続ドラマとしては久しぶりに全部みちゃいましたね~。

前作「風のハルカ」もなかなか面白かったと思うのですが、今作も十分見ごたえがあったと思うのは気のせいでしょうか。
始まる前は第2次世界大戦の混乱の中ジャズピアニストを目指す女性の物語と聞いていたので、てっきり最後はプロになるのかと思いきや、まさか普通に主婦になってしかも28歳で死んでしまうとは予想外の展開。
ただその中でも前を向いていこうという近年の朝ドラ共通の方向性はきっちり。
今回は久々に視聴率がよかったようで。その理由はヒロインが普通に悩んだり複数の男性の間で悩んだりと、ある種の超越したところがなかったのが感情移入できる要因となって視聴者をひきつけたのではないかと思っています。

そして今回は実に久しぶりにオーディション無しで選ばれヒロイン桜子を演じた宮崎あおい
彼女の演技は本当に素晴らしかったですねえ。高校生から28歳の主婦までを演じたわけですが、さすが若手随一の演技力とすでに20年近いキャリアの持ち主だけあって大変魅力的なヒロイン像を作り上げていました。若い頃の熱意に満ち溢れた表情も良かったし、死をまじかにしながらもどこか超越した笑顔の表現といい近年のヒロインの中でも突出していたのでは?

またそんなヒロインが愛する3人の男性も素敵でしたね~。
初恋の相手を演じた劇団ひとりは田舎者で冴えないながらもヒロインの良さをきっちりと見抜き応援する姿に純粋さを感じさせましたし、桜子の姉笛子の夫であり桜子の才能の最も芸術的な理解者である画家杉東吾を演じた西島秀俊は桜子との距離感が絶妙でした。
そしてなにより桜子の幼馴染であり、のちの夫となる味噌屋の跡取り息子松井達彦を演じた福士誠治
最初に登場した時はその美形っぷりが鼻につきましたが、徐々に演技馴れしてきたのか、最後まで桜子を支え続ける誠実さ、そしてときおりみせるおちゃめな姿の演じわけが素晴らしく、この作品を通して大きく成長したのではないでしょうか。

また脇を固めた個性派の俳優陣の好演も印象に残りました。
長女笛子を演じた寺嶋しのぶは普段あまりみられないコミカルな役回りを貫禄タップリに演じてくれましたし、次女杏子を演じた井川遥も上手くなったな~と思いました。
そして室井滋戸田恵子の曲者女優同士の掛け合いはそれを見ているだけで楽しかったですねえ~。
桜子のピアノの師を演じた長谷川初範も持ち味の濃ゆい演技が最高でしたし、味噌屋の従業員たちもよかったなあ~。

そして番組を支えた大島ミチルの音楽。
ただのオープニングテーマに終わらず、物語のラストで大変重要な場面で曲の意味が明かされる場面などは連続ドラマの真骨頂。

ああ、もう明日からみれないんだなと思うと残念でしかたがありません。
来週からは藤山直美ですか。うーん、180度方向が違うなあ~。でも楽しみにしてみよう。。。

とにかく半年間、本当に楽しませてもらいました♪