『小説版「君の名は」」(☆3.5) 著者:新海誠

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まずはあらすじ。

 山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は、自分が男の子になる夢を見る。見慣れない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。
 一方、東京で暮らす男子高校生・瀧も、山奥の町で自分が女子高校生になる夢を見る。やがて二人は夢の中で入れ替わっていることに気づくが―。
 出会うことのない二人の出逢いから、運命の歯車が動き出す。長編アニメーション『君の名は。』の、新海誠監督みずから執筆した原作小説。

Amazon紹介より

 現在大絶賛上映中、『君の名は』のノベライズ・・・、というよりもこの本が発売されたのは28年6月ということで、映画公開よりは早いタイミングだったんですね。最近はこういうパターンも多いですけど、実際どうなんだろう~。なんとなく、映画が公開された後に出版したほうがネタバレしなくていいような気がするんですけど。

 それはともかく、僕の場合は映画を見た後に読みました。この作品は監督の新海誠さんが書いたということで映画のテイストがかなり濃いです。映画の方は、詩的なナレーションの言葉遣いが印象的で、それもまた新海さんの特徴だと思うですけど、小説版も映画の独白の世界が濃厚(原作?ノベライズ?なんで当たり前ですが)でちょっとした詩を読んでるよう。

 正直小説として読んだら粗さが目立ってイマイチだと思ったですが、ある種の詩(?)として読んだら、映画を見たときの感動が蘇ってクライマックスはホロリ。世界観は維持しつつ、映画を見た時に少し解りにくかった登場人物の内面が、ああ、こういうことだったんだ~と確認できたりして。なので、ノベライズというよりはやっぱり原作、それも映画を補完してる小説で、映画が好きだった人は読んだらいいかな~。

 でも、やっぱりこれ、映画を見た後に読んで、それでももう一回映画を見る、みたいな流れがオススメだなぁ~、と思うのです。




採点  ☆3.5