テレビドラマ『徳山大五郎を誰が殺したか』

イメージ 1

 テレビ東京系列の深夜ドラマ枠「土曜ドラマ24」で放映された作品。といっても、広島ではテレビ東京系列の放送は無いので、Amazon・プライムビデオで見ました。
 
 出演は乃木坂46に続く「坂道シリーズ第2弾」の欅坂46。プロデューサーの秋元康が企画・原作とあって、メンバー21名総出演。秋元康&アイドルグループのドラマというと、AKB48メンバー大量出演の「マジすか学園」、乃木坂46出演の「初森ベマーズ」があったんですが、どちらもテレ東系列で冒頭に「このドラマは、学芸会の延長であり~」というお約束のフレーズがあったんですが、今回はありません。
 とりあえず、第一話の粗筋はこんな感じ。

私立欅学園三年C組の教室。ある朝、登校した生徒たち(欅坂46)は、クラスの担任教師・徳山大五郎(嶋田久作)が死んでいるのを見つける。触ってみるとまだ生温かく、死後それほど時間は経っていないようだ・・・。

生徒たちが右往左往していると、突然副担任の(江口のりこ)が教室に入ってくる。気が動転した生徒たちは思わず徳山の死体を隠す。神崎は生徒たちに徳山が来たかと尋ねた。というのも徳山は今朝、席に鞄はあるのに職員会議に現れなかったのだ。その場をなんとか取り繕った生徒たちは、さしあたり警察には通報せず、徳山の下を隠し続けることにする。

~第一話あらすじ 公式HPより~

 全12話を見終わっての感想。いやぁ、これ面白かったぞ。
 アイドル物としての企画ながら、それまでの「グループ作品」と違って、「このドラマは、学芸会の延長であり~」というフレーズを入れなかったのも、もしかしたら本気の度合いが違ったというか、かなり凝ってました。

 まず作品全体がブルー調の色彩で描かれていて、アイドルドラマらしからぬダーク&クールな雰囲気出してます。そして殆ど教室から出ない、でてもせいぜい廊下までというちょっとしたシュチュエーションコメディのような舞台設定。死んでるはずの徳山からLINEが来たり、謎の暗号や遺留品といったミステリのお約束のような小道具の使い方、さらには登場人物のちょっとした動きやカメラワーク、映像作りまで実は結構きちんとした伏線になっていて、最終話に向かってきちんと回収されていきます。ただ、さすがに犯行の動機というか後出しじゃんけんのような要素もありましけど^^;;

 あとは、とにかく容疑者多すぎて、しぼれません。欅坂46のメンバー全員が容疑者なうえに、容疑者の可能性がある学校の先生・職員たちもみな怪しすぎる。だってメインの職員役に江口のりこ岩松了キングオブコメディ今野浩喜。さらには一回きりのゲストに相島一之濱田マリ田中要次という濃さ。だれが犯人であっても怪しくないです(笑)。
 
 そして極めつけは死体で発見される徳山大五郎役の嶋田久作が強烈すぎました。

イメージ 2イメージ 3

死体役ということで殆ど台詞はなくてただされるがまま状態(ロッカーに押し込まれるわ、シートでグルグル巻きにされるわ・・・)にも関わらず強烈な存在感を放ってます。もちろんかなりインパクトのある風貌の役者さんですが、ここまでのインパクトは伝説の「帝都物語」の加藤以来じゃないでしょうか?もう、シマキュウさんがこの役を引き受けた段階で、もう作品の成功は約束されたようなもんです(笑)。

 そして欅坂46です。まぁ、さすがに全員総出演となると演技力にかなり差がありました。その中で探偵役を演じたのは平手友梨奈

イメージ 4

欅坂46のセンターということでこのドラマでも主演だったと思うのですが、クール目なビジュアルもあるんでしょうけど、意外なほどに演技がハマってました。さすがに上手い!!っていうまではいかないですけど、これもまたセンターの存在感なんでしょうか???

あとは、不登校の生徒を演じた長濱ねる

イメージ 5イメージ 6
とりあえず、ほんわかした可愛い感じなんですが、なぜか呪怨の伽椰子ばりの叫び顔に、ザクロを潰してみたりと、いかにもキーポイントになりそうなキャラクターの役割にピタッとハマってました。

 1話30分という長さもちょうどよく、主題歌だけじゃなく、劇中の音楽もかなり印象に残りました。とにかくまったくミステリとしてどうなるかが読めない分、次がどうなるんだろうと結局一気に見てしまいました。最近のミステリドラマ系だと間違いなく当たりだと思うので、プライム会員の方はぜひ見てください。