『人狼ゲーム』『人狼ゲーム~ビースト・サイド~』 監督:熊坂出

イメージ 1イメージ 2

あらすじ

ヨーロッパ発祥のパーティゲームで、村人と村人に化けた狼に分かれたプレイヤーが互いの正体を探り合う「人狼ゲーム」を題材にしたシチュエーションサスペンス。下校中に何者かに拉致された高校2年生の仁科愛梨は、同じように集められた男女10人で強制的に人狼ゲームに参加させられる。10人は預言者1人を含む8人の村人チーム、2人の狼チームに分かれ、「昼」は自由に議論してプレイヤーの中から人狼と思う人物を1人選び、処刑しなくてはならない。「夜」が来れば人狼は村人を1人殺すことができる。そして、預言者は毎日1人だけプレイヤーの正体を知ることができる。「昼」と「夜」を繰り返す中で人狼をすべて見つけられれば村人チームの勝利となり、村人を皆殺しにできれば人狼チームの勝ちとなる。愛梨らは理由もわからないまま生死をかけた人狼ゲームをスタートさせるが……。

桜庭ななみ  仁科愛梨
太賀     多田友宏
竹富聖花   井上このみ
岡山天音   町村誠一郎
入江甚儀   藤木毅


 B級ホラー&サスペンス映画好きとして、気にはなりつつもビデオを借りるまでの気にはならなかたのですが、Huluで見ることが出来たので鑑賞。
 名前は知っていたけど、ルールは映画を見るまでまったく知りませんでした。ヨーロッパ発祥のゲームだったんですね。Facebookの友人の中にもこのゲームをしてたりするので、人気があるんでしょうか。

 さてさて、こういったある意味理由も分からず一つの部屋(家屋)に監禁されて・・・というのはパターンとしては比較的あると思うのですが、ネタ的にはそこに心理的駆け引きが重要で、ということになるんでしょうが、この映画に関してはただ参加者の恐怖とパニック部分がクローズアップされていて、心理ゲームあるいは人狼当ての推理ゲームとしてはほとんど機能していない気がしました。まぁ、実際リアルにこんな状況になったらこっちの反応のほうがまともなのかもしれませんが^^;;ただその結果として、最初はともかくとして中盤以降も「人狼」を特定できる要素が殆ど無いため、結果として他のデスゲーム系と差別する部分が希薄になっていて、映画として薄くなってしまってるような気がしました。

 役者陣に関してはほとんど無名な人ばかり(だと思う)だけれども、割りと頑張ってたんじゃないかと思います。台本というよりエチュード(即興芝居)な雰囲気があって、そこは見てて良かったかなという部分でした。主役の桜庭ななみさんもいかにもな女子高生ぶりが板についてました。ただ、普通なら桜庭さんの役のコがウザ過ぎて早い段階で人狼に指名されてしまいそうな気はしましたけど。

あらすじ

プレイヤー同士がお互いの正体を探り合う心理ゲームで、テレビやネット、ゲームアプリなどで人気を集める「人狼ゲーム」を映画化したシチュエーションサスペンス第2弾。主演は、前作の桜庭ななみから「鈴木先生」「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」の土屋太鳳にバトンタッチし、青山美郷桜田通らが共演。監督は前作も手がけた熊坂出が続投した。突然ある部屋に連れてこられ、人狼ゲームに参加させされた10人の高校生。「人狼」のカードを与えられた樺山由香は、村人役のプレイヤーたちをあざむき続け、ひとりずつ殺していかなければならない。非日常的な体験を待ちわびていた由香は、その状況にひそかに興奮と喜びを覚え、混迷するゲームの中で血の味を求めていく。

土屋太鳳   樺山由香
森川葵    宗像美海
青山美郷   萬田麗子
藤原季節   平一也
佐久間由衣  対馬

 「人狼ゲーム」第2弾も同じ監督。1作目と違うのは今回は主役が人狼サイドと分かっていて、どうやって生き延びるかが主眼。内容的には前作との繋がりはありません。
 冒頭でわかりますが、今回の「人狼」二人は過去のゲームの生き残り。前作のラストを見ても生き残った村人が人狼になるという設定なのかもしれません。
 
 さて、今作は設定上誰が「人狼」かというサスペンス要素はありません。とはいっても前作もそこは非常に薄かったのでそんなものかもしれませんね。むしろ、いかに人狼として村人を騙すか、という主題に切り替わったぶん、心理的駆け引きという意味では前作よりも強くなっていると思いました。

 前作の主演桜庭さんはほんとに普通の高校生ですが、今回の主役を演じる土屋太鳳さんは最初っから妙なテンション全開で殺人者の役を楽しそうに演じてます。彼女が歌う謎の歌も含めてインパクト大。個人的にはこれはこれで吹っ切れてて嫌いじゃありません。他の役者陣もエチュード風自然体演技がすごくはまってて、ある意味なかなか見ることの出来ないナチュラル感もあって、どういう風に演出してたのかは気になります。個人的に気になっている森川葵さんも「監獄学園」や「遺産相続弁護士」のように良い意味で振り切れる前の美少女イズムな演技も良かったです。ラストの生き残った人物の変わり身も含めて前作より数段面白かったと思います。
 ただ、前作同様やっぱりこの主人公の設定だと早い段階でやっぱり「人狼」指名されてしまいそうな気がしましたが。

 とりあえず、B級好きなら一度見ても損はない・・・とまでは言えないかな・・・。