『刀語 第12話』(☆3.8)


まずはあらすじ。

虚刀流・鑢七花と奇策士・とがめによる伝説の完成形変体刀蒐集の旅は、否定姫の腹心・左右田右衛門左衛門の所有する最後の一本―炎刀『銃』を前に、最期にして最悪の試練を迎えていた―。
容赦なく、迷いのない"弾丸"に貫かれたとがめを、七花は果たして救うことができるのか―!
?西尾維新と竹が描く、時代活劇絵巻。とある歴史の物語―これにて終幕。
刀語、第十二話の対戦相手は、否定姫腹心にして元忍者、左右田右衛門左衛門。

amazonより

連続12ヶ月発売の大河ノベル刀語』もいよいよ最終巻。
清涼院は早々に諦めたが、こっちはついに読みきったど~~~~。

(シーン・・・・・)

まっ、ほんと、いくら西尾維新でも、これあんま人気ないからね、コメントなくても気にしないっす。。
で最終巻、学校に通う途中の電車で読んでたら・・・
ああ、やばかった^^;;
とにかく、冒頭の第1章(かな?)で泣きそうになりました。
節々でこういった結末を予感させるトコロはあったけれども、いざ書かれるとやっぱきますな~^^;;
とくに、とがめの第1章の最後の台詞はきまっせ~~~~。
ここだけでも、ここまで読んできて良かったと思ったり。

その後の展開も、シリーズの流れを踏襲して戦いの場面を盛り込んだり、結末をつけたり。
さすがに西尾維新、まとめるとこはきちんとまとめてます。

ただ、結局それだけに終わった感があるのは残念無念。
全体的に時代劇という設定に絡め獲られてしまったのか、いつもの半分のパワーぐらいしかでてない気がする。
やっぱり西尾氏は現代を舞台に切り取った小説が一番持ち味を発揮できる気がするな~。。。

通してみると、やっぱり企画物の印象を免れなかった気がします。
その都度の締め切りに間に合わせながら、12ヶ月乗り切ったのは評価するものの、その分本としてのコストパフォーマンスに反比例してしまったような。
つまらない訳ではないから、図書館で借りて読む分には全然問題ないけれど、いざ買うとなれと2の足3の足。
この企画、もう少し検討の余地を・・・
と思ってたら、2008年から12ヶ月連続連載予定だった、島田荘司がいきなり変則刊行に切り替わってる。
しかも、当初言われていた御手洗シリーズ半分、新シリーズ(SF物)半分ではなく、全部SF物になってそうだし。
ううむ、大御所歩けば道理も避けるってなもんで。

でも新作より、『島田荘司 Very BEST10』や改訂版 『占星術殺人事件』の方が買いたくなるんですが^^;;;

PS.冴さん、お嬢さんの感想はいかがでしたか?


採点  3.8