『2007年度 ノンミステリベスト10♪』

さてさて2007年も押し迫ってまいりましたけれども、やっとこさランキングを作ってみました。
今年は読んだ本は170冊ほど。昨年よりは100冊近く減ったかと思います。
まあ、久しぶりの学生生活が思った以上に忙しかったせいもあるし、受験生の立場にしては読みすぎだろうという声も^^;;;
そのへんはおおめに見てくださいまし。

昨年は、「ミステリベスト30」「ノンミステリベスト10」「最読本ベスト10」「ワースト本ベスト5」を発表しました。
今年は多忙の為、「ノンミステリベスト10」「ミステリベスト10」の2記事に分けたいと思います。
なおミステリランキングを作ってたら、ベスト10のうち半分を柳さん、三津田さんが占めるという展開になったので、今年は急遽1作家1冊という基準を設けました。

それでは、ノンミステリベスト10からはじめようと思います。
昨年のランキングはこちら→http://blogs.yahoo.co.jp/tai_y1976/43112728.html

10位  『中原の虹』シリーズ 著者:浅田次郎

不朽の名作『蒼穹の昴』の続編、今回の主人公は張作霖
前回の主役達や、清国末期を支え続けた西太后などおなじみの登場人物が今回も跳躍跋扈します。
前作に較べると、やや雑多な感じでまとまってない印象もあるのですが、それでも浅田次郎浅田次郎
やっぱり吸引力はありますね~。あと1冊で読み終わります。
早く回ってこないかな~^^


9位  『お人形と結婚した男』 著者:ルイ=トマ・ペルティエ

ああ、この本も今年だったんだ(笑)。
ゆきあやさんが運命の出会いを果たした問題作。
その表紙と粗筋に騙されるなかれ、意外な「感動作(byゆきあや)」なのだ!!
もう1回読み直すか?といわれると・・・ねぇ・・・な作品だけれども、一読の価値はある!!(はず)


8位  『図書館戦争』 著者:有川浩

いよいよ完結編も発売された(購入済積読本)「図書館シリーズ」。
これぞエンタメの鏡ともいうべき、さくさく楽しく読めるこの1品。
アクションあり、親子愛あり、そしてラブコメあり。
少女マンガの王道的な展開に悶絶でございます(笑)。

7位  『灰色のダイエットコカコーラ』 著者:佐藤友哉

おお、佐藤さんだ(笑)。去年は『クリスマス・テロル Invisible×inventor』がワースト5に入ってたんですよね~。
本の路線としては、『クリスマス・テロル』と変わらないんですけどね、あれよりは格段に進歩して面白かったと思います。
この作品と三島由紀夫賞受賞作『1000の小説とバックベアード』について、月野さんと評価が真っ二つだったのも印象深い作品でございます。


6位  『俳風三麗花』 著者:三田完

第137回直木賞候補作。正直候補作になってなかったら、絶対に手に取ってない作品だと思いますが、いやあ候補になってありがとう。
大変おいしん連作短編集でしたね^^
たおやかな時間の流れを感じさせる淡々とした展開の中で、素敵な俳句たちが物語を鮮やかに紡ぎだしてます。
個人的にはなぜかホラー的なオチだった壽子さんの恋が笑えた^^


5位  『聚楽 太閤の錬金窟』 著者:宇月原晴明

いよいよベスト5。まずは昨年のノンミステリベスト10でも3位と9位にランクインした宇月原さん。
『廃帝綺譚』も捨てがたいのですが、やはり完成度でこちら。
beckさんにオススメ頂いたのですが、濃厚すぎるほどに豪華絢爛な伝奇絵巻に悶絶です。
とにかくジャンル分けの領域を超えた脅威の世界をご堪能あれ~。


4位  『夜は短し歩けよ乙女』 著者:森見登美彦

前々から噂だけは聞いておりました、モリミさん。
いや~、面白かった。ある意味私のストライクゾーン、ど真ん中でした(笑)。
なにがストライクゾーンかって、そりゃあやっぱり黒髪の乙女がねえ、うひょひょひょひょ^^
どこをどう切り取ってもヘンテコな世界なんだけれども、どこか懐かしいのはなんなんだろう。
モリミさんの独特の文体もツボだった、素敵な作品^^

3位  『死者の書』 著者:ジョナサン・キャロル

なんと今年読んだ海外作品2作(←少なすぎだろっ!!)が2作ともランクイン。
読んだ人みな大絶賛な本書。いつの日かまた再読したい限りなき5点満点に近い4.9。
この本を薦めてくれた多くの方、なにより永遠(?)のライバル、月野さんに乾杯♪
でも記事的にはフランシス君への思い入れの方が印象に残ったという噂も(笑)。


2位  『赤朽葉家の伝説』 著者:桜庭一樹

今年度、もっとも衝撃的な出会いだった作品の中の一つ。
恥ずかしながら著者も知らなかったころに、iizuka師匠や冴さんの絶賛に煽られて読んだのだが、いや、ほんとに面白かった。
ミステリにランクインしてもいい作品だと思うのだけれども、その要素よりも大河小説的なインパクトがあったのでこちらのジャンルに。
とにかくどこをどう切り取っても素晴らしい。現時点での著者の代表作だろうと思うのだけれど、どう
でも、このときは早くも今年度ベスト確定か?とも思ったものでしたが。。。


1位  『一瞬の風になれ』 著者:佐藤多佳子

そんな『赤朽葉家~』を押しのけての第1位は、爽やかなスポーツ物のこの一品。
小説としての格(?)は『赤朽葉家~』なのかもしれないが、ただただ単純に全3部作を一気に通読したこの熱さはたまらなかった。
なにより小説としては難しいのではないかと思った短距離走をここまで濃密な息遣いを感じられる作品に仕上げた著者に拍手。
本棚にはまだまだ評判のスポーツ物の積読本があります。受験が終わったらゆっくり読みたいな~。


という感じでございました。
いやあ、意外と言えば意外なランキングになるのかな~。思ったよりも雑多な感じのランキングになった気がします。
しかしその中で第137回直木賞候補作が3冊もランクイン。この回の候補作の充実振りがうかがえるのではないでしょうか。
ちなみに次点も候補作の『鹿男あをによし』万城目学 )でしたとさ。

次はミステリベスト10の発表です。