インタビューに訪れた新聞記者の"わたし"にシートン氏が語った驚くべき事件の数々。シートン先生は名探偵だった!「長年野生動物に接していたせいか、つい、細かなことを観察する癖がありましてね。…反射的に相手の行動を推理してしまうのです」。 『カランポーの悪魔』 「狼王ロボ」を観察していたシートンが、その生態から農夫惨殺事件の真相を見抜く話。 『銀の星(シルバー・スポット)』 観察していた賢いカラスの巣でダイヤモンドを見つけたシートン。盗難に遭って大騒ぎしている婦人にダイヤを返却したのだが、数日後に再び盗まれた。 『森の旗』 猫に育てられるリスを飼う町はずれの家。その家で火事が発生、主人と思われる焼死体が発見されるが……。 『ウシ小屋密室とナマズのジョー』 シートンが子供の頃、家族同士仲が悪かった時期に、兄の一人が牛小屋で昏倒しているのが発見された。隣家の次男が疑われるが……。 『ロイヤル・アナロスタン失踪事件』 血統書付きの猫を見つけだして欲しい。高慢な婦人の要求を受け入れ、前後の状況は関係者の証言からシートンはある事実を浮かび上がらせる。 『三人の秘書官』 シートンの友人のセオドア・ルーズベルトの秘書のうち誰か一人がルーズベルトを裏切っているのだという。シートンはルーズベルトを森に連れだし、自然について語るのだが……。 『熊王ジャック』 猟師を何人も返り討ちにした巨大クマ。東部の金持ちの一人息子とその友人が無謀にもその熊の王様に向かっていこうとするのだが。 yahoo紹介より
しかも、この夏メインで呼んでいるのが井沢元彦『逆説の日本史』シリーズ(現在11巻読書中)なもんで、どうも記事ネタが出来ませぬのよ。
とうことで柳さんです。でもこれも実は2ヶ月ぐらいかかって読んでる代物。
短いんですけど、予約本が先にきたりと忙しかったんですよね~^^;;;
短いんですけど、予約本が先にきたりと忙しかったんですよね~^^;;;
さすがにもう細かい内容を覚えてないのでなんともいえないのですが、この小説の中でも「シートン動物記」の内容にさらりと触れているので問題はないのではないでしょうか。
これまでの柳さんというとコミカルな部分もありましたが、基本的には歴史の史実を柱にかなり重い話が多いという印象なのですが、これはむしろユーモアの印象が強いです。未読なのですがこれ以降の作品(『マルコ』や『漱石』)に近い路線なのかな?もしかして転換点?
短編集ということで事件そのものは小粒、犯人に関しても殆どの場合分かるでしょう。
これまでの柳さんというとコミカルな部分もありましたが、基本的には歴史の史実を柱にかなり重い話が多いという印象なのですが、これはむしろユーモアの印象が強いです。未読なのですがこれ以降の作品(『マルコ』や『漱石』)に近い路線なのかな?もしかして転換点?
短編集ということで事件そのものは小粒、犯人に関しても殆どの場合分かるでしょう。
ただ上手いなあと思うのは、シートンがトリックを見破る過程において、『シートン動物記』で描かれた動物達の特徴が重要な要素になっていること。
つまりは「なぜシートンが主人公なのか?」という命題を今回もきちんとクリアしておりますなあ。
作品によっては、かなりアンフェアな部分も多いです。真相編で初めて明らかになる情報が多いですから。
ただ全編を漂う優しい感覚がこれを補ってますし、もしかしたらこれを読む前に『シートン動物記』を読んでいたら、その辺も楽しくなるのかもしれませんね。
つまりは「なぜシートンが主人公なのか?」という命題を今回もきちんとクリアしておりますなあ。
作品によっては、かなりアンフェアな部分も多いです。真相編で初めて明らかになる情報が多いですから。
ただ全編を漂う優しい感覚がこれを補ってますし、もしかしたらこれを読む前に『シートン動物記』を読んでいたら、その辺も楽しくなるのかもしれませんね。
相変わらず特異な着眼点の物語をサラリと完成させてしまう柳さんの手腕に脱帽。
あっさりとしていますが、これもはずれじゃありませんよ♪
あっさりとしていますが、これもはずれじゃありませんよ♪
採点 | 3.7 |