『εに誓って』(☆2.4)



山吹早月と加部谷恵美が乗車していた東京発中部国際空港行きの高速バスがジャックされた。犯人グループは、都市部に爆弾を仕掛けたという声明を出していた。
乗客名簿には《εに誓って》という名前の謎の団体客が。《φは壊れたね》から続く不可思議な事件の連鎖を解く鍵を西之園萌絵らは見出すことができるのか?
最高潮Gシリーズ第4弾。

yahooブックス紹介より

いつもどの本も最高潮の「Gシリーズ」第4弾。でも未だにGの意味分からず^^;;

で今回は「ε」です。イプシロンと読むそうな。
例によって「Wikipedia」で調べてみます。

小文字の ε は

* 数学で、ε-δ 論法などで見られるように非常に小さな数を表す記号としてよく用いられる。
* 数学(特にテンソル解析)などで、レビ・チビタ記号として用いられる。
* 電磁気学で、誘電率を表す。
* 材料力学、材料工学などで、ひずみを表す。
* 集合の要素を表す数学記号 ∈ の古い形。
* IPAで、非円唇前舌広半母音 [ɛ] (広いエ)の代用。


読み終わったにも関わらず、「ε」と作品の共通点が分からないのはいつもの事。
シリーズ最後まで読むと果たして意味が分かってくるのか。
読みやすいのは読みやすかったんですけどね。

っていうか、前作で事件における動機の考察放棄うんぬんといいましたが、もうこの事件は事件そのものを放棄です。
もう最初から最後まで、事件の細かいところは一切語られないまま終わってしまいました。
果たしてこれをどう評価していいものやら。
いやまあ、トリックがあるといえばあるんですけど、これほとんどの人が気づきますよね。あからさま過ぎ。
うがった見方をすれば、トリックは犯人が仕掛けるものというのを逆手に取ったところが見せ場?
でもねえ・・・運転手が殺された事件なんて結局最後まで、ねえ・・・・

結局これはGシリーズそのものが壮大な「G」という作品の一つの章に過ぎないということ?
最後まで読めば全部がはっきりするの?
そうじゃないと困りますな~、ここまで買わせといて(図書館に)。

作中の登場人物達の独白にもいっそう磨きが掛かっていますが、たいして目新しさは感じず。
実はそう思わせといて・・・というのを願っております。
ただいい加減、あの天才で引っ張るのもそろそろ限界じゃないんですか。。。